「60歳から変えよう!」キャンペーンの第4回は運動。通勤が無くなり活動量が激減するこの世代。一念発起して急に体を動かすと思わぬワナも。体力を維持し、高齢者の敵である疾患に打ち克つための6つのメソッドとは。
「定年退職を迎える60歳以降は、通勤などによる身体活動量が大幅に減少するため、どうしても運動不足になりがちです。運動をしないと体は衰えて、様々な疾患のリスクが高くなるので要注意です」
そう警鐘を鳴らすのは、老年病専門医で、名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科の下方浩史教授だ。
WHO(世界保健機関)は、全世界の死亡に対する危険因子として、高血圧、喫煙、高血糖に次いで、身体活動・運動の不足を第4位に位置づけている。
日本の60代はどれくらい運動をしているのか。スポーツ庁の「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(2022年度)によれば、週1日以上、運動・スポーツをする者の割合は60代で56.5%だった。
「継続的な運動によって心肺機能を鍛えておけば、心臓病など循環器系の病気を予防できます。血圧や血糖値も下がるので、生活習慣病と肥満も防げます。60歳を越えたら、運動は疾患予防や健康寿命を延ばすために必ずするべきものというふうに、意識を変えていきましょう」(同前)
そこで、60歳からの代表的な病を防ぐ運動について徹底取材。6つの法則として紹介したい。
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source : 週刊文春 2024年11月7日号