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中森明菜(57)8年ぶりの「紅白出場」ならず…「明菜待望論」から見える、NHKと視聴者の“絶望的なすれ違い”

2022/12/27
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日刊ゲンダイが露わにした「怒り」

 雲行きが怪しくなるのは11月に入ってからだ。NHKが11月16日に紅白の出場歌手を発表。そこに明菜の名前はなし。するとゲンダイは怒る。

《最大の起爆剤になるであろう中森明菜(57)は8年ぶりの出場が決定的のように報じられていたが、出場者リストに名前はなし。》(11月18日付)

 見出しは、

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『NHK紅白歌合戦の断末魔』(11月18日付)

 だ、断末魔! すごいフレーズ! しかし明菜出場を勝手にぶち上げて興奮していたのは自分達だった気がするが……。

 ゲンダイ師匠のお叱りは続く。出場者の名前を見て、

《なぜ工藤静香と篠原涼子?》

  とばっちりを食う両名。

©文藝春秋

「NHK関係者は声をひそめてこう話す」

 さらに、

『NHK紅白歌合戦 明菜不在なら史上最低視聴率か』(日刊ゲンダイ11月22日付)

 激おこである。しかし記事を読むとちょっと切ない。

《待ち人来たらず……か。》

《“永遠の歌姫”中森明菜の名前はどこにも見当たらなかった。》

 でもあきらめないゲンダイ師匠は「NHK関係者は声をひそめてこう話す」と次のように伝える。

・NHKは明菜側の関係者と話し合いを続けていた。

・しかし、連絡がなぜか取れなくなってしまった。

 声をひそめて話すわりには言いたい放題である。

 記事の締めは「NHKサイドは大みそか直前まで明菜との出演交渉を引き続き進めていくという」と書き、関係者は「最後まであきらめない」という見出し。これはゲンダイ師匠の叫びそのものに思えた。