クリスマスイブの12月24日、SNSがざわついた。中森明菜名義のツイッターが更新されたからだ。

中森明菜 @akinan_official

 いつも応援してくださるファンのみなさまへ。先日はいきなりのお手紙でびっくりさせてしまってごめんなさいっ! 信じて待ってくださり、本当にありがとうございました。公式サイトを更新いたしました。ファンクラブのご案内はもうしばらくお待ちください。素敵なクリスマスをお過ごしください…! あきな

午前10:56 ・ 2022年12月24日

 8月に続く2度目の投稿で、クリスマスのあいさつをした中森明菜。

中森明菜 ©文藝春秋

 私はちょうどそのとき「オヤジジャーナルと紅白と中森明菜」の各紙記事を振り返っていた。それらは感情が爆発していてめちゃくちゃ面白いからだ。ここでいう「オヤジジャーナル」とは日刊ゲンダイ、夕刊フジ(タブロイド紙)、東スポ(夕刊紙)の3紙のこと。夕方の会社帰りにおじさんが読むイメージだからだ。私は子どもの頃からおじさんだったのか、政治も芸能もスポーツも載っていてゴシップと辛口だらけのオヤジジャーナルが大好きだった。

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おじさんたちの「中森明菜待望論」

 長年読んでいるとオヤジジャーナルが毎年気になって仕方ない案件があることに気づく。NHK紅白歌合戦である。例年8月を過ぎると“今年の紅白はどうなる!?”的な記事が登場するのだ(早い!)。

 かつて紅白が「国民的番組」だった時代(80年代末までだろうか)は、紅白はタブロイド紙にとって叩き甲斐のある「権威」だった。権威に噛みつき、紅白不要論をよく読んだ気がする。しかし最近は夏ごろから出場者が気になって仕方ない感じ。郷愁なのだろうか。

 そんな紅白報道だが今年は大きな読みどころがあった。オヤジジャーナルの興味が「中森明菜は出るのか!?」に集中したのである。政治に関しては論調が異なるタブロイド紙だが明菜待望論は一致していた。