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「土用の丑の日」に食べる習慣はいつから?…寿司、そば、天ぷらよりも古い「鰻」が落語のネタとしても“おいしい”理由

「土用の丑の日」に食べる習慣はいつから?…寿司、そば、天ぷらよりも古い「鰻」が落語のネタとしても“おいしい”理由

「文春らくご 噺で味わう江戸グルメ~鰻・そば・寿司・天ぷら~」9月14日開催

2023/07/30
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 夜の部は桃月庵白酒の爆笑落語「新版・三十石」。「清水次郎長伝」のパロディで森の石松が主役とくれば、京の都と大坂を繋ぐ三十石船の船客となった石松が江戸っ子の旅人に「寿司食いねえ」と勧める、二代目広沢虎造の浪曲が浮かんでくる。年配の方々には懐かしく、若い観客には新鮮な名場面を名手・白酒がどのように料理してくれるのか。考えるだけで涎が出る。

若手の熱演に期待! 寄席の定番「新聞記事」

文春らくご 噺で味わう江戸グルメ~鰻・そば・寿司・天ぷら~

 残念ながら、天ぷらが主役の落語も見当たらない。だが、噺の中に「天ぷら」という言葉が印象的に使われる演目がある。「巌流島」では「宵越しの天ぷら~。揚げっぱなし~」というセリフがあるし、「船徳」にも、船頭が隣家に出前された天ぷらそばを食べてしまうというくだりがある。今回は昼夜共に「新聞記事」を選んだ。演目名を聞いただけで「ああ、あそこに出てくる、あのセリフか」と気づいた方は落語上級者である。林家つる子(昼)、昔昔亭昇(夜)という上り調子の若い衆の熱演で、寄席の定番「新聞記事」の面白さを再発見していただきたい。

 今に伝わる「江戸前の四天王」も、笑いのスパイスを振りかければさらに美味さが際立つ。「文春らくご」を食べ尽くしてほしい。

INFORMATION

■2023年9月14日(木)
「文春らくご 噺で味わう江戸グルメ~鰻・そば・寿司・天ぷら~」
会場: 伝承ホール/東京都渋谷区桜丘町23-21渋谷区文化総合センター大和田6階
※昼夜2公演(演者入替)

【昼】14時30分開演(開場14時)
オープニングトーク
林家つる子「新聞記事」
玉川奈々福「俵星玄蕃」(曲師・広沢美舟)
春風亭百栄「寿司屋水滸伝」(柳家喬太郎作)
隅田川馬石「鰻の幇間」

【夜】19時開演(開場18時30分)
オープニングトーク
昔昔亭 昇「新聞記事」
三遊亭萬橘「疝気の虫」
桃月庵白酒「新版・三十石」
古今亭菊之丞「素人鰻」

◇チケット絶賛販売中
(全席指定・税込)椅子席3,900円   桟敷席3,500円
イープラス https://eplus.jp/bunshunrakugo_gourmet/
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/bunshun-gurume/
                        Pコード(昼)520-180(夜)520-181

詳しくはこちら https://bunshunrakugo.com/bunshun20230914/

【お問合せ】文春落語事務局(メール)info@bunshunrakugo.com

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