アツアツのつゆとサクッとしたかき揚げの「天ぷらそば」
さっそく立ち食いスタイルの店舗に入り、挨拶し「天ぷらそば」(390円)を注文した。「新華」は横山町、新橋、泉岳寺、三河島の「三松」などと同じ、三松屋食品が経営する自家製麺がウリの店である。茹で麺をさっと湯通しし、あっという間に着丼する。つゆは濃い目でアツアツ。天ぷらは野菜のかき揚げで大き目のタイプ。短時間で食べるには最適の味だ。「新華」ではとくに「ラーメン」(400円)が一番人気で、ソーセージ天や天ぷらを載せたラーメンが人気である。スープは鶏ガラや豚骨でじっくり炊き出したもので、もちろん返しも自家製。立ち食いでありながら本格的な味を提供しているのだが、そういうことをアピールなどしないところがなかなか良い。
「新華閉店」というウワサの真相
泉岳寺店からヘルプで来ていた大将や女将さんと話をしていたら、佐山健太郎社長と新橋店店長の日向野要太郎さんが登場した。大晦日はフルメンバーでオールナイトで営業し、正月三が日も休みなく営業する。
「新華」閉店の真相を質問すると、こんな答えが返ってきた。柴又駅前を美化整備する開発が進められており、それが2019年2月か3月からスタートする。その時期の遅延はあるかもしれないが、その頃までにいったん店は閉店して、再開発後に戻れるのなら再開したい。再開の時期はまだ未定とのことであった。よかった。「再開する」という吉報を入手できた。来た甲斐があった。
そんな話をしていたら、狭い店内に巨漢のオトコが入ってきた。見ると、友人でTVチャンピオンラーメン王選手権6代目チャンピオンの山本剛志さんではないか。
ラーメンを食べつくしたチャンピオンだが、大晦日には「ひっそりと心に沁みる一杯」が食べたいそうで、数軒ある中から2018年は「新華」を選んで来店したそうだ。お気に入りは「ラーメン・小カレーセット」(650円)。やはり、閉店の真偽を確かめに来たそうで、再開の話を聞いて安堵した様子。
「新華」さんに挨拶し、駅前広場で山本さんと雑談などしながら、しっかりと「新華」の消えゆく昭和の姿を2人の目に焼き付けて、柴又をあとにした。
がんばれ「新華」。柴又に「新華」ありだ。再開を楽しみに。
写真=坂崎仁紀
INFORMATION
新華
東京都葛飾区柴又4-8-15
営業時間 月~土 6:30~20:30
日祝 6:30~18:00
定休日 なし