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ディアク親子にわたったお金は「贈賄かコンサル料か」問題

 東京五輪・パラリンピックが決まったのは2013年9月7日。そして東京五輪招致委員会がコンサルタント会社に送金したのは2013年7月と10月。決定直前と直後。

 金額は2億2000万円で、これが「贈賄かコンサル料か焦点」(朝日新聞1月12日)なのだ。誰がどのように使用したのか。ここで登場するのが、ある有名な親子。

 当時のIOC委員だったラミン・ディアク前国際陸連会長と、その息子のパパマッサタ・ディアク氏である。

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ラミン・ディアク氏 ©getty

 コンサル会社から息子にカネがわたり、さらに息子からIOC委員の父(ラミン・ディアク)に賄賂としてわたったのでは? という構図。

 ちなみに息子は「招致委員会から送金があった時期にパリで高級時計などを購入していたことが判明」している(東京新聞1月12日)。息子、なんかわかりやすい。

ロシアでも金! リオでも金!

 この親子が有名な理由は他にある。まずリオ五輪で「活躍」したのだ。

 ブラジル連邦検察は17年、ブラジル・オリンピック委員会会長らを贈賄や資金洗浄の罪で起訴したのだが、

《起訴状では招致を決める投票前にパパマッサタ氏に対し、ブラジル企業から200万ドルが渡り、IOC委員の買収に使われたと記された。》(朝日新聞1月12日)

息子のパパマッサタ・ディアク氏 ©共同通信社

 つまり、《ディアク親子絡みという疑惑の共通点が、リオと東京にはある。》のである。

 それだけではない。ちょうど3年前の毎日新聞を見てみよう。

「ロシアのドーピング疑惑 『国際陸連、腐敗根深く』 再発防止策示す WADA報告」(2016年1月15日 東京夕刊)

 世界反ドーピング機構(WADA)の報告によると、ロシアのドーピング問題で「国際陸上競技連盟のラミン・ディアク前会長」が隠蔽に関わっていたことを指摘したのだ。

《報告書ではディアク氏は息子で国際陸連のコンサルタントだったパパマッサタ・ディアク氏らと協力して、ロシアやトルコの陸上選手のドーピング違反を隠蔽して、見返りに賄賂を受け取ったことを指摘した。》(毎日新聞・同)

 ああ、またしてもディアク親子が。ロシアでも金! リオでも金!

 そして東京でも「金」(カネ)!?