1ページ目から読む
2/4ページ目

朝日には「高校野球」という言葉が一回も出てこない

 毎日新聞はスポーツ欄で「春の夢舞台へ招待状」「古豪・新顔32校に笑顔」とセンバツ出場校を大きく報じ、その下に「筒香『子供の将来考えて』 日本野球指導法に警鐘」と載せた。

《高校野球での投手の連投にも触れ「教育の場と言いながらドラマを作る部分もある」と警鐘を鳴らした筒香。》

 高校野球に関してはこのくだりのみ。

ADVERTISEMENT

©文藝春秋

 続いて朝日新聞。スポーツ欄に「子どもの野球環境 筒香が提言」

《一貫していたのは「目先の勝利ではなく、子どもの将来」を見据える姿勢だ。》

《「トーナメントではメンバーも固まり、連投などでひじや肩の故障も増える。ルールで球数制限や練習時間を決めるべきだ」と訴えた。》

 朝日は「子どもの野球環境」にしぼって書いていた。記事には「高校野球」という言葉は実は一回も出てこない。

 筒香が指摘した「新聞社が主催しているので、なかなか現状が伝えられていない」という高校野球への指摘は「毎日」も「朝日」も書いていない。

日経、産経、読売はどうか?

 では他紙はどうか。日本経済新聞。

《高校野球についても「昨年も球数の問題が出た。本当に子どもたちのためになっているのか」と厳しく指摘。「新聞社が主催しているので、現状が良くないと思っている方がたくさんいても、なかなか思いを伝え切れていない」と問題提起した。》

©文藝春秋

 日経は「新聞社」のくだりも書いていた。

 産経は、「筒香『子供の将来つぶれる』 勝利至上主義意識改革訴え」という見出しで、こちらも「新聞社が~」という発言も伝えた。

 読売は、「筒香 少年野球に警鐘」という見出しで《高校野球についても「教育の場と言われるが、本当に子供たちのためになっているのか》と書く。