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東京でいま食べるべき「立ち食いそば」新メニューは“この2つ”

東京でいま食べるべき「立ち食いそば」新メニューは“この2つ”

2019/02/05

genre : ライフ, グルメ

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(2)蕎麦処 陸人の「カレーつけそば」

 秋葉原からほど近い神田佐久間町にある「蕎麦処 陸人」は、新旗手系のお店として、2018年9月にオープンした。店主の古家伸一さんは関西出身。大手商社で食材の買い付けをしていたプロ。田舎そばの虜になり「陸人」を開業した。

 1月最後の週の水曜日の昼過ぎに訪れると、お店は相変わらずお客さんで混雑していた。メニューをみると「肉そば」、「盛りそば」、「ざるそば」の他に新メニュー「カレーそば」(890円)があることに気がついた。去年の11月頃から始めたそうで、今では「肉そば」と人気を分ける存在になっているという。「カレーつけそば」と「カレーかけそば」があるそうなので、「カレーつけそば」を注文した。

「陸人」は秋葉原からほど近く神田佐久間町にある
新メニュー「カレーそば」を発見

 待つこと3分くらいだろうか、「カレーつけそば」が着丼した。そばには炒りごまと海苔がのっていて、相変わらず美しいビジュアルだ。炊いた豚肉の入ったカレーのつけ汁は色が濃く、濃厚な味がうかがえる。冷たい田舎そばを温かいつけ汁に入れて食べてみると、ふくよかなカレーの味が広がった。辛味は少なく、まろやかな和風系の味である。これはラー油が合いそうだ。そこで、ラー油をたっぷりと垂らして味変してみると、味が引き立ちなかなかよい。

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 店主の古家さんに聞くと、「カレーつけそば」はユニークな製法で、「肉そば」の発展形として誕生したことがわかった。

 まず、カレーは野菜や果物をペーストにしてそば湯で煮込んでいるという。それにスパイスや返しやそばの出汁を入れて完成させる。具材の豚バラ肉はかつお節や昆布でとった出汁に醤油、みりん、砂糖を加えて炊き、最後にハチミツを入れて完成させるという。この肉は「肉そば」で使用されているもので、それをカレーのつゆに入れているというわけである。

 夜は居酒屋陸人として、貸し切りなどの利用も増えているという。

 いつも定番しか頼まない自分としては、新旗手系の店主の創意工夫のメニューを知り、反省しきりである。「そばうさ」と「陸人」、2店とも再訪必至である。

ビジュアルも美しい「カレーつけそば」
カレーのつゆは濃厚だが、和風のテイストに仕上がっている
ラー油や七味をかけて食べると絶品さがアップする

INFORMATION

SOBA STAND そばうさ
東京都千代田区麹町2-5-2 金森共同ビル 1F
営業時間
月~金  11:00~15:00 17:00~21:00
土    11:00~15:00
定休日  日祝

INFORMATION

 

蕎麦処 陸人
東京都千代田区神田佐久間町3-14-2
営業時間
月~土  11:30~14:00  17:00~23:00
日・祝  11:30~14:00

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