(3)ダントツに速い! マイクに話し掛ける「音声入力」
日本語の入力方法は、新しい方法が登場すること自体、数年に一度あるかないかといったペースです。ここ10年に限れば、ほかに、Googleの「Godan キーボード」くらいしか例がなく、今後もソフトウェアキーボードを使った入力方法は、既存の入力方法の改良版にとどまる可能性が高いと見られます。
そんな中で、日本語の入力に適した方法として利用者を増やしているのは、音声入力です。スマホのマイクに直接話し掛けて日本語を入力するというもので、スピードの速さは群を抜いています。ネットで音声入力のテクニックや活用例が紹介される機会も、年々目に見えて増えつつあります。筆者自身、原稿の下書き段階ではほぼ100%、音声入力を使っています。
聞き取りの精度、および漢字変換の精度についてはまちまちですが、最近ではわざと文節を区切ったり、話すスピードを落とさなくとも、普通に話し掛けるだけでそれらをテキストに起こしてくれます。AppleもGoogleも、日本語入力に対応した音声入力ツールをプリインストールしていますので、導入のハードルが低いのもメリットです。
ネックがあるとすれば、変換精度が100%ではないため、長文を書くには推敲の作業がどうしても必要になること、またオフィスなど人がいるところでは使いにくい、気恥ずかしいといった問題が挙げられます。しかし最近はスマートスピーカーの普及もあり、デバイスに話し掛ける機会は日常の中でも増えており、心理的な障壁は以前に比べると確実に低くなっています。どちらかというと「食わず嫌い」であることが、最大のネックと言えるかもしれません。