野手担当記者イチオシの選手は
昨年、代打で文春野球にも登場し、ツイッターでは「フリック巻木」の名で躍動中の巻木は、野手担当。ノートに「正」の字をつけてサク越えの本数を数える毎日を送る男が、真っ先に口にしたのはルーキー・木浪聖也でした。「(実戦での)連日の安打がピックアップされがちですが、守備力の高さに目を見張ります」。具体的には「軽快な足さばき、柔らかいグラブさばき、プロでも強い部類に入る強肩。内野のどこでもトップクラスでこなす姿はかなり魅力的です」と分析。同世代の北條史也、ベテランの鳥谷敬らと争う遊撃のみならず、内野全体の競争をかき回す“嵐”のような存在と言えるかもしれません。
外野手の情報は、愛工大名電―立命館大と相撲部一筋で、矢野監督から「ちゃんこ」と命名された長谷川から。体重140キロの巨漢を揺らし、食っては取材、を繰り返しながら、宜野座を駆け回る「ちゃんこ」が挙げたのは右の大砲として本格開花が待ち遠しい中谷将大でした。「昨年、2軍で見ていた時よりも明らかにフリー打撃での打球の角度が変わっているんです。低いライナー性の打球が多くなっていて。それを中谷さんに直撃したものの“そうか? 分からん”と煙に巻かれてしまいましたが……」。
打撃開眼の謎は今後のちゃんこの取材に期待するとして、早くも今春の実戦で2本塁打をマークするなど長打力で存在感を示している背番号60。俊足、巧打でアピールのドラ1ルーキー・近本光司、16年の新人王・高山俊ら持ち味の違う面々が繰り広げる中堅のレギュラー争いも激アツ、間違いなしです。
「遠藤さん、お腹空きました……」と、ちゃんこが駄々をこね始めたので「スポニチ キャンプリポート」は、今回はこのあたりで。結局、「書き出し」と「締め」が食レポっぽくなりましたが、遠藤、巻木、長谷川のスポニチ虎番は、読者の方を“満腹”にさせる取材、紙面作りを目指して、球場を駆け回ります!
遠藤礼(スポーツニッポン)
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