2日後の「産経抄」がすぐさま反応
すると2日後の産経新聞「産経抄」がすぐさま反応。
《日本の国益のために、同盟関係にある超大国の力を徹底的に利用するのは当然である。断ったときのリスクも考えれば、首相として選択の余地はない。》
《「ノーベル賞級のお追従」と決めつける朝日新聞のコラムは、「賢く断る手立てはなかったのだろうか」という。どんな手立てがあるのか、ぜひ教えてもらいたい。》
トランプに推薦してくれと言われたらお前はどうやって断るんだ? という産経抄の反論。朝日新聞を日本で一番熱心に読んでいると思われる産経新聞の反論。天声人語に噛みつくのはしょっちゅうなので見逃せないホットポイントだ。
既視感があった「日本は盗人猛々しい」
その産経抄は他紙の一面コラムに比べると(対朝日の件でもわかるが)感情がよく出ているので記憶に残りやすい。
先日こういうニュースがあった。
『「日本は盗人猛々しい」 天皇謝罪要求の韓国国会議長』(産経ニュース2月18日)
《「慰安婦問題の解決には天皇の謝罪が必要」と米国メディアに語った韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長は、自身の発言に反発する日本に対し「謝罪する側が謝罪せず、私に謝罪しろとは何事か。盗っ人たけだけしい」などと批判した。》
なんという強烈な言葉を使うのか。多くの人は引いたと思う。私もそうだ。
しかしその一方で「最近どこかで同じ言葉を目にしたな」という既視感があったのだ。
探してみたらこれだった。約1カ月前のコラム。
《ふと「盗人猛々しい」という言葉は、韓国にもあるのだろうかと気になった。調べると「賊反荷杖(チョクバンハジャン)」がそれに当たるという。泥棒が逆ギレし、あべこべに鞭を振り上げる様子を表す。文在寅大統領が10日の記者会見で、いわゆる徴用工問題をめぐり日本を批判するのを見て連想した。》
1月12日の産経抄である。
こうしてみると、韓国の政治家も日本の新聞も、互いに強い言葉を隣国にぶつけあっていることがわかる。最近の両国の様子が俯瞰で見えるようではないか。
以上、最近気になった新聞各紙のコラム読み比べでした。