新打撃フォームへの手応え
飛躍の年へ、自身でも気が付かないような変化もあれば、誰もが気が付く大きな変化もあります。それはバッティングフォームです。構えの時のグリップの位置を、肩のラインからおへその辺りへと思いっきり下げました。
「こうすることで、ムダがなくなる」
フォーム改良をアドバイスした新井宏昌2軍打撃コーチは、「彼はバットの握りが歪でテイクバックの時に変な動きをしてしまうんです。スタートの時に余計な力が入らないように、次の動きにスムーズにいけるようにグリップの位置を下げました。春季キャンプ2クール目くらいから取り組み始めて、彼らしい動きが出てきました」とここまでの成果を感じていました。
古澤選手も「自分は(打ちに行くまでに)じっとしていられないタイプなんですが、このフォームにして自然と打ちに行けるようになって、ボール球に反応しなくなりました」と手応えを掴みつつありました。ですが、構えの時に前かがみになってしまうとボール球を振ってしまうそうです。それを克服するために“背中に感じて打つ”ことを意識してNEWフォームを飛躍のキッカケにしようとバットを振り込んでいるところです。
さらに、フォームのみならず、肩回りがややスッキリしました。実は今、ウエイトトレーニングを止めているんです。元々、ウエイトトレーニングに黙々と取り組み、日々筋肉を育て上げているマッチョマンだったんですが、思い切って止めたのです。勇気がいることだと思うんですが、過去に故障があったことや現状を打破しようと様々な方に相談もして決断しました。
このオフは筋肉の量より質を磨いてきました。インナーマッスルや柔軟性を意識し、ストレッチもこれまで以上に取り入れてきました。その結果、一回り上半身はホッソリしましたが、これにより断然動きやすくなり、守備にも良い影響が出ているようです。
「元々、振れるものは持っている。スイングしたら飛ぶんだけど、今は欲を殺して、遠くへ飛ばすことより低い打球を打っていくことが求められる」と新井コーチも古澤選手の新スタイルと2軍レギュラー定着へ向けて、着実な進化を後押ししているところです。
皆さん! バッティングフォームも筋肉の質も変わり、髪型もサッカー選手風から気合の丸刈りに変わって(笑)進化を遂げ続けている古澤選手は今年こそやったりますよ! まずは1軍より一足早く開幕したウエスタン・リーグで、スーパーポジティブマンの真の進化を見せちゃれ~!
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