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ケガに泣き続けたロッテ・荻野貴司が挑む「盗塁記録」と「規定打席到達」

文春野球コラム オープン戦2019

2019/03/18
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「今度こそ、絶対に」

「開幕から試合に出ながら充実した毎日でした。目標は全試合出場。50盗塁。あの時点で目標は潰えるのは分かり、悔しさがこみ上げてきました。そんな自分にとってファンの声はありがたかった。1年目に半月板、2年目に膝の軟骨を痛めた。足とわき腹も肉離れした。肩も脱臼した。毎年のように故障して離脱している自分の事をそれでもファンの人はみんなで応援をしてくれる。その人たちのためにも立ち上がらないといけないと思いました」

 その後、シーズンでの一軍復帰は残念ながら叶わなかった。マリーンズも荻野が離脱するまで39勝37敗2分けと勝ち越していたが、それからは20勝44敗1分けと大きく負け越してシーズンを終えた。切り込み隊長の不在はチームの成績に如実に反映されてしまった。

「自分の中ではまだまだレベルアップできると思っている。今年こそレギュラーとして1年間、チームに貢献をして井口監督を胴上げしたいです」

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 オフは精力的に体を動かした。休まずに走って、柔軟性と体の可動域を広げることを主においたトレーニングを続けた。目標は10年連続二桁盗塁、そして通算200盗塁、さらに貪欲にその先の悲願の盗塁王と規定打席到達を目指す。マリーンズ不動の切り込み隊長が1年間フルにグラウンド所狭しと躍動すればおのずと優勝も見えてくる。「今度こそ、絶対に」。背番号「0」は強い想いを胸に節目の10年目に挑む。

梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ)

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