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住みたい街ランキング常連の「武蔵小杉」――「KOSUGI」じゃなくて「COSUGI」の理由

新元号「令和」も「LEIWA」表記になるかも?

2019/04/06

 ご存じの方もいらっしゃるかもしれないが、ぼくは「団地マニア」である。全国をめぐって団地を愛でてまわる趣味を持った人間だ。そのうち団地にポエムをつけてみようかと思っている。「タイルの号棟表示が夕日に煌めく。コンクリート製のタコ型滑り台が眠りにつき、給水塔が "おかえり" とぼくを出迎えた」とか。そういう感じ。

©iStock.com

 そんなぼくが常々残念に思っているのが、団地がどんどん建てられた時代の雰囲気を味わうことができなかった、ということだ。「華の団地族」なんていう言葉もあった、団地が最先端の時代。きっとすごくキラキラしていたんだろう。

広大な再開発によって新しく出現した「武蔵小杉」

 さて、今回のマンションポエム分析対象地域は武蔵小杉だ。このエリアのマンションポエムは臨海エリアと並んでテンションが高い。ここ数年の間にものすごい勢いでタワーマンションが建設され、今なおその勢いやまずという熱い街である。広大な再開発によって新しく出現したこの街をポエムは高らかに謳い上げる。

 たとえばこのポエム。

株式会社ゴールドクレスト『クレストフォルム武蔵小杉ブライトコート』ウェブサイトより

「想像を超える武蔵小杉へ」にはじまり「私たちは今、歴史に立ち会う」という威勢の良さ。さすが武蔵小杉、といったところである。

 他にも

「なにもない場所に、道ができた。道ができると、賑わいが生まれ、街になった。道から生まれた街は、自分の思いを届けたいと願う人たちの、想像力の発露となった。」(三井不動産レジデンシャル『Kosugi 3rd Avenue The Residence』ウェブサイトより)

「いま、新たなる躍動が始まる。オンリーワンの空間に、煌めく眺望を。」(住友不動産『シティタワー武蔵小杉』ウェブサイトより)

「自分らしくいこうよ。 肩のちから抜いていこうよ。 この街にカタイ顔は似合わない。」(三井不動産レジデンシャル『Kosugi 3rd Avenue The Residence』ウェブサイトより)

 など、再開発から間もない新しさを前面に押し出した鼻息の荒い作品が目白押しだ。