昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

ホークスにやたら強いマリーンズ 過去10年の戦績を振り返ってわかったこと

文春野球コラム ペナントレース2019

2019/05/17

 徐々に世間がザワつき始めている。シーズン前に私が行った千葉ロッテマリーンズ優勝の予言にである。そして福岡ソフトバンクホークスがもっとも苦手とする相手はカモメ軍団であると断言したことにだ。

 そう、今年、優勝の大本命であるホークスがここまで勝ちきれていないのは千葉ロッテマリーンズの存在なしには語れない。現在、マリーンズの7勝2敗。大勝あり、逆転あり、2試合連続完封勝利ありと、もう、ありとあらゆる勝ち方で勝ち続けている。試合前から結果は見えているがごとく勝っているのだ。

4月18日、ホークスを相手に同一カード3連勝を収めたマリーンズ ©堀慶介

“怯え”が見えたヤフオクDでの3連戦

 その象徴が5月10日から12日のヤフオクDでの3連戦ではないだろうか。初戦は5回を終わって9-0の大量リード。ホークスの応援にお越しいただいた3万人を越えるお客様が本当に気の毒に見えてしまった。試合終盤のスタンドは諦めたファンが帰宅し空席が目立つ始末。しかし、これこそがマリーンズファンとしては最高の快感なのだ。

 翌11日の試合は負けたじゃないか! とおっしゃる方がいるかもしれないが、ちょっと待って欲しい。日本を代表する絶対的エースの千賀滉大投手に6回まででなんと130球も投げさせているのである。絶対的エースは憐れ、フラフラ状態。試合後に「迷子ちゃん状態」とコメントする始末である。結果的には負けはしたがこの粘りこそが3戦目で感動の大逆転劇につながる。

 5月12日の3戦目。3回を終わって0-4と4点ビハインド。しかし両ベンチの雰囲気は対照的だった。ここから追い上げちゃうぞと気合十分の井口資仁監督率いるマリーンズ黒の軍団。一方の工藤公康ホークスはカリメロのようにオロオロ。カモメアレルギー全開状態だった。忍び寄る恐怖に怯えたのか好投の先発ミランダを5回、被安打5、2失点で降板させると、そこからはマリーンズの展開。慌てふためく相手に対してシナリオ通りに逆転勝ちである。ああ、無敵のマリーンズ。

 過去10年間をさかのぼると、このカードは101勝134敗9分け。今年、この借金をだいぶ取り返すことになりそうだ。気分がいいのでこの10年を振り返ってみる。