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ロッテ・鳥越裕介ヘッドコーチの背ネームはなぜ「USUKI」なのか?

文春野球コラム ペナントレース2019

2019/05/05

 千葉ロッテマリーンズはシーズン中に6回、青色の特別ユニフォームでプレーをする。マリンフェスタと言われるこの企画。特徴は背ネームがニックネームであることだ。監督、コーチ、選手たちがそれぞれ自分たちで思い思いのニックネームを背にしてプレーをしている。レアードは「SUSHI BOY」、バルガスは「GORILLA」。これは監督、コーチも同じ。中でも鳥越裕介ヘッドコーチの「USUKI」は異彩を放っている。

USUKI ©梶原紀章

なぜ背ネームを「USUKI」にしたのか

「名前では面白くないしね。せっかくだから自分の地元を入れようと思った。迷わず決めたね」と鳥越ヘッドは「USUKI」に決めた理由を教えてくれた。

 大分県立臼杵高校出身。今も実家があり年末年始は必ず帰省する。高校を卒業後、上京をしたこともあり、なおさら地元への想いは強い。あの時、両親に見送られ空路、一人、東京に向かった。思い出の詰まる地元を一人、離れての旅立ち。「機内で思わず涙が出た」とシミジミと当時を振り返る。ただ不思議な事に羽田空港に着いた後、どのようにして明治大学野球部の寮がある東京都調布市の最寄り駅、つつじヶ丘にたどり着いたのかはまったく覚えていない。

「どうやって行ったんやろうな。まったく覚えていない。当時はGoogle Mapもないしな」と本人は笑うだけだ。

 大学時代は日米大学野球選手権に出場するなど活躍。ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団した。野球で頭角を現す一方、故郷を離れて初めて地元への想いは強くなった。

「住んでいた時はずっと都会に出たいと思っていた。当時はコンビニもなかったからね。でも、いざ出ると、いいところだなあとしみじみと感じるようになった。古い町並みが残されていて、城下町は風情がある」

 自慢の故郷。だから背ネームがニックネームになり自分で決める時、少しでも地元のPRになり、同郷の人たちへのメッセージになればと「USUKI」にした。