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エコノミークラス後方の席にはリスクもある

 もっともエコノミークラスの後方はキャビンで最も騒音が大きく、揺れも大きい。また、団体などもこのエリアに入ることが多いので、一つまちがえると地獄と化す可能性はある。降機の際にももちろん時間がかかるので、入国審査で時間がかかる国などの場合は不利に働く。しかし、1人で3席ないし4席を確保して横になって長時間移動できるとなると、これらのマイナス点やリスクをおぎなって余りある。

 ただし、最近の航空会社はいわゆるプレミアムエコノミー以外にも前方のシートなどをアサインする場合、課金をするケースが出てきている。この場合、シートのカバーの色が変わるなど、なんらかの目印があるはずだ。ここに移動していけないのは当然のことである。

 裏を返せば、こうした有料のシートは、最後の最後まで埋まらないケースが多い。そのために、ほかのエコノミークラスのシートとくらべると隣席が空席になる可能性が高いといえる。

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 LCCなどでは機内に入ってからでも申し出て差額を払えばこれらのシートを利用できるケースが少なくない。筆者もタイガーエア台湾で羽田から台北に行く際、機内がほぼ満席にもかかわらず、非常口前の座席は3席空いているのでキャビンアテンダントに確認したところ、750台湾ドル(約2718円)を払えば移れるという。おかげで夜行のフライト中ほとんど横になって熟睡することができた。

 飛行機の座席というのは条件が一つひとつ大きく異なる。搭乗するときからすでに戦いは始まっている。そしてそれは早めに乗ればいいという単純なものでもないのだ。