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「LINEアプリやGoogleマップがない」という落とし穴

 さらに、iOSやAndroidのアプリストアとの最大の違いが、提供されているアプリの数にあります。例えばSNS系では、FacebookやTwitter、Instagramはあるものの、LINEはありません。また地図アプリのようにジャンル自体がほぼ存在しないケースもあるほか、Googleの純正アプリも提供されていません。検索でヒットするGoogleの名を冠したアプリは、筆者の知る限り、第三者の手によるものがすべてです。

 従って、どうしても使いたいというアプリについては、事前にその有無を確認しておいたほうが、購入後にがっかりせずに済みます。Amazonが運営しているAndroidアプリストアは、Fire向けに提供されているアプリストアとラインナップがほぼ同一ですので、まずはここで目当てのアプリの有無をチェックしておくとよいでしょう。

「Fire」はAmazon運営のアプリストアからアプリをインストールして利用します。iOSやAndroidではおなじみのアプリが存在しないことも多く、下調べは欠かせません

(2)コスパ最強だけど「ゲーム」や「動画」は苦手かも

 Fireシリーズは、圧倒的なコストパフォーマンスが大きな魅力です。例えば7インチの「Fire 7」は5,980円から、8インチの「Fire HD 8」は8,980円からと、1万円を切ったリーズナブルな価格で入手できます。同等スペックのAndroidタブレットからすると、半額以下という場合すらあります。

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 もっともそれだけに、性能についてはそれほど多くを望めません。もともと本製品は、KindleストアやAmazonビデオなど、同社のデジタルコンテンツを快適に使えるようにチューニングされており、それらの利用にほぼ支障はありませんが、例えばブラウザなどでも、勢いよくスクロールしようとするとひっかかりを感じたり、また画面は解像度の低さが気になることもしばしばです。

ベンチマークソフト(Ice Storm Unlimited)による、「Fire HD 8」(左)と第5世代iPad mini(右)の比較。総合スコアは、前者が5,000円台なのに対して後者は7万円オーバーと、圧倒的な差がついています。体感的にここまでの違いはないものの、画面のスクロールなど、折につけて遅さを感じることはあります

 最近は、10.1インチの「Fire HD 10」のように、フルHD解像度のスクリーンを搭載したモデルも登場していますが、それでもゲームや動画など負荷がかかる処理は苦手です。どんな用途にも使えるタブレットを探しているならば、やはりiPadなど、一定の処理性能を持つタブレットをチョイスしたほうが、安物買いの銭失いにならずに済むでしょう。