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これ、最近の金融庁の立場とそっくり

 これ、何かに似てる。ああ思い出した。最近の金融庁の立場とそっくりなのである。

「出せ」と頼まれたから報告書を出したのに「老後2000万円」が注目されたら政府や自民党から散々な言われよう。しまいには受け取りを拒否された。

 今週こんな記事が出た。

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 「首相激怒『金融庁は大バカ者』 官邸主導、異例の火消し」(朝日新聞デジタル)

「2000万円不足」問題の追及が強まると、首相は周辺に「金融庁は大バカ者だな。こんなことを書いて」と漏らしたという。

 この首相の激怒をきっかけに、

《官邸側は「初期消火に失敗したら建物ごと燃やすしかない」とし、問題に「ふた」をする判断をした。》(同)

©JMPA

 なるほどなぁ。この数年間の「あったものがなかった案件」が走馬灯のように浮かびます。

 金融庁にとってはまさに理不尽な展開だった。すると同時期にイラン訪問をした首相にも先述した理不尽な評価が待っていたのである。

 因果応報とはこのことか。まさか、金融庁の呪い?

私はめったに激怒しない人間としてですね」

 ちなみに19日の党首討論で国民民主党の玉木雄一郎代表がこの「大バカ者」記事について問うと、安倍首相は「私はめったに激怒しない人間としてですね、自由民主党では大体理解されている」と答えた。

6月19日、国民民主党の玉木雄一郎代表(左)との党首討論に臨む安倍晋三首相 ©時事通信社

 これまで国会の場でも朝日新聞を名指しで批判してきた首相。記事で書かれた事実が無いなら「朝日の誤報、捏造」と声を大にして批判したに違いない。しかし“大人の対応”で乗り切ったということは、朝日に書かれたことはやっぱり「あった」!?