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成人した子どもの犯罪で親は仕事を辞めるべき? 「拳銃強奪事件」アンケート結果発表

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問2. 成人した子どもの犯罪に親として責任を取るべきだと思いますか?(※役職を辞任する、会社を辞めるなど)

1.賛成 2.反対 3.どちらとも言えない

 

「死ぬまでずっと子どもの責任を取り続けるのか」

 この問2では「3.どちらとも言えない」(65.8%)が多く、読者の方々も判断がつきかねている。ただし問1と違うのは「親が責任を取る必要はない」(23.6%)が、「親が責任を取るべき」(10.6%)を上回ったこと。

  “多数派”となった「親が責任を取る必要はない」という方々の代表的な意見は以下の通り。

「親と子とは別人格。未成年の子どもならともかく、成人した子に対して親の責任は無い」(男・69)

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「成人しているのだから、既に親の保護責任はない。兄弟姉妹を同じように育てても、同じようには育たない。全てが親の育て方とは言い切れない」(女・62)

「子どもの人格形成に大きく関わった保護者として謝罪の気持ちを表すことは賛成です。ただ親も子も別々の一個人なので親が社会的地位を辞する必要まではないと思います」(男・45)

「被害者の方に謝罪は必要だと思いますが責任はとらなくてもいいと思います。成人してる子ども本人の問題であって死ぬまでずっと子どもの責任を取り続ける必要はないと思います」(女・31)

 上記の回答にも見られる通り、問1で「親が謝罪すべき」と答えた人たちが、問2では「責任を取る必要はない」とするケースが多かった。「謝罪」は家族としてするべき、しかし「責任」は成人した本人が取るべきということだろう。

 さて一方で、10.6%と少なかった「親が責任を取るべき」派の意見。

「育った環境も影響があると思う。成人した子どもであろうとも親として責任はある。親の職業が地位があろうがなかろうがやめるのは仕方がない。被害者からしたらそれでも収まらない気持ちだと思う」(女・64)

「仮に子どもが成人していたとしても、社会に対する行き過ぎた迷惑行為や犯罪行為が行われた場合、生みの親としてしっかり責任を取るべきと考えます」(女・61)

送検される飯森裕次郎容疑者 ©時事通信社

「親が更生させようと努力していたら気の毒」

 問1、問2の回答を見ると、ともに「3.どちらとも言えない」を選んだ人も多かった。「親がどんな立場か」「子どもがどんな罪を犯したか」で親の取るべき行動も変わるという意見だ。

「成人しているのであれば、親として謝罪の必要性はないと思うが、その就いている職種や立場、子どもの犯した犯罪の重大性など考えた場合どちらともいえない感じがする」(男・47)

「親の考え方にもよると思う。親が問題を起こした子どもをどうにか更生させようと努力をして、それでもどうにもならなかったとしたら気の毒。親が子育てをきちんとしていなかったとしたら、親にも責任があるので責任をとるべき」(女・53)

「一般人の場合、わざわざ出てこないと思う。ただ有名人であったり、それなりの役職に就いている人なら謝罪した方が印象がいいのだろう。『べき』と言われると、ケースバイケースとしか言いようがない」(女・55)

 今回、飯森裕次郎容疑者が捜査線上に浮かび上がったのは、父の飯森睦尚氏が「自分の次男に似ている」と通報したことがきっかけだった。

 もし自分の子どもが犯罪者になったとき親としてどう行動すべきなのか、事件が投げかけるものは大きい。

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