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脳科学者が分析 水卜麻美は“ハンバーグ”、加藤綾子は“千疋屋のフルーツ”、大下容子は……

結果発表「好きなアナ・嫌いなアナ」アンケート《識者コメント》編

source : 週刊文春デジタル

genre : エンタメ, 芸能, テレビ・ラジオ

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山根基世さん(元NHKエグゼクティブアナウンサー)

山根基世さん

 和久田麻由子アナ(30・NHK)は直接お会いしたことはないですが、本当に嫌味のない素直で聡明な方ですよね。「手芸が好きで、○○を作ったんですよ」とか具体的な暮らしをうかがわせる話をよくしていますが、東大出の美人という、ちょっと一般庶民と離れた距離を縮める、賢い演出だと思いますね。それでいてニュースでも情報を正確に伝えられる。ポスト国谷裕子に位置付けられるアナウンサーだと思います。

 近江友里恵アナ(30・NHK)はカメラの前でもすごく自然体で力が入っていないところがいい。素直で癖がなく、それでいて時々天然の面白みが出たりするのよね。「あさイチ」では博多華丸・大吉さんたちの面白さと相まっていて、これもひとつのアナウンサーの在り方だと思います。

 桑子真帆アナ(32・NHK)は今までのNHKのアナウンサーにはいないタイプ。ニュースの内容に対して踏み込んだコメントをしても、ギリギリのところで踏みとどまる聡明さがある。私たちの時代はニュースで、自分の意見を言うことはありませんでしたし、言ったら袋叩きだったかもしれません。良い時代になったなと思いますが、そのぶん責任も重く難しい立場ですね。桑子アナは、ニュースを深く理解して、自分の言葉で語っているようで、感心しています。

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 今のような人気が出る前から、有働由美子さんには一目置いていたんです。人を惹きつける人間力があるんですね。ニューヨークの2年で取材や番組制作にも奔走して一段と力をつけたと思います。人懐っこくて、正義感があって、聡明な人。「あさイチ」でNHKアナウンサーの枠を超えて活躍したんだから、これからも新しい道を切り拓いていくんじゃないかと思います。応援しています。

 武田真一アナ(51・NHK)は見てわかる通り、本当に信頼できる人。まずニュースの原稿読みが絶品です。彼が語っている口調と、読んでいる口調がほとんど変わらないでしょう? 語るように読めるというのは、内容を正確に把握しているということなんです。ニュースを伝えるために誠実に努力しているのが伝わってくる。あの人は長くニュースの現場にいて、かなり疲れていた時期に、ちょうど沖縄へ異動になったんです。報道の中心・東京から離れたわけですが、沖縄から今の日本を見た体験、それが今の彼の糧になっている。日々の生活を家族と丁寧に過ごすことで、学ぶことがたくさんあったんじゃないでしょうか。

 高瀬耕造アナ(43・NHK)は……可愛いのよね(笑)。「子供のことばを育てる」をテーマに、アナウンス室制作で番組を作った時、当時広島にいた高瀬アナが3人の子供のいる家庭にカメラを持ち込んで取材したんです。その家族と深い信頼関係を築いて、いい番組を作ってくれました。その時、スタジオでリポートするのに、割烹着か何か着てお母さんの恰好をして、可愛かったですよ。取材対象に誠実に向き合い、良い番組を作るためには労を惜しまない、とてもいいアナウンサーです。