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「出会って、恋をして、結婚」が困難なアラサー世代へ。人気漫画家からのメッセージ

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漫画家・東村アキコ『偽装不倫』インタビュー#2

2019/07/10
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「アキコ先生分かってるわー」って思われたい(笑)

 情報は登場人物の世代に近いアシスタントや友人知人から得ることが多いという。食事に一緒に出かけ、注文するメニューや服装、振る舞いのクセに注目したり、流行っているものの話を聞いてリサーチ。

「一番見ているのは、お金の使い方。金銭感覚にズレがないように心がけています。私がなぜリアリティを大事にしているかというと、読者から共感を得たいからではなく、『アキコ先生分かってるわー』って思われたいんです(笑)。そんな店は行かない、こんな服は着ないと読者が感じないように意識しています」

『偽装不倫』はドラマ化され、現在夏クールの連ドラで放送中だ。

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「鐘子さんを映像化するなら杏さんだろうなと思って描いていたんです。アシスタントにも話していました。杏さんは好きな女優さん。歴史オタクだったりと、いい意味で変わっているところが素敵です。主役が杏さんに決まったと聞いたときは本当にうれしくて。アシスタントからは『先生、超能力者ですか?』と言われました、予言が的中したので(笑)」

主人公・鐘子役の杏 ©鈴木七絵/文藝春秋

 きれいだけど浮ついたところがなくまじめ。杏さんの佇まいが鐘子とシンクロする。相手役のイケメンは宮沢氷魚(ひお)さん。ドラマでは韓国人ではなく、世界を飛び回る福岡出身のカメラマンという設定だ。

「異国味あって、彗星のごとく現れて『この子は誰なの!?』となるようなイケメンがいいなあと思っていたので、宮沢さんはぴったりでした。彼はTHE BOOMの宮沢和史さんの息子さんで、クォーターの美男子ですが、雑誌のモデルをしている頃から透明感があってミステリアスで素敵だなぁと、ずっと気になっていました」

 鐘子の姉・葉子役は仲間由紀恵さん。葉子はエリート商社マンで自分の両親との同居も受け入れる理想的な夫がいるにもかかわらず、若いプロボクサーと不倫をする。