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マンガ家・東村アキコが語る「スマホで読む」ことでひっくり返った業界の常識

漫画家・東村アキコ『偽装不倫』インタビュー#1

2019/07/10

 マンガのデジタルシフトの流れをチャンスと捉え「LINEマンガ」で『偽装不倫』を連載している人気マンガ家の東村アキコさん。2017年に日本で、2018年に韓国でも始まったこの連載は、スマホ画面を縦に読み進めていく「縦スクロールマンガ」だ。読むツールの変化によりひっくり返ったという業界の常識とは?

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「縦スクロールマンガ」を始めたきっかけ

――スマホでの見やすさに特化した「縦スクロールマンガ」はどのようなきっかけて始めたのですか?

東村 韓国に「ウェブトゥーン」というマンガを縦にスクロールして読むプラットホームがあるのですが、そちらで連載をやりませんか? というお話をいただいたのがきっかけでした。

 以前からKポップが好きで、ソウルにも何度も訪れていたので、韓国の人たちに私のマンガを読んでもらえたらいいなと思っていたんです。ウェブトゥーンは韓国の若者の間でとても人気があったので、いいチャンスだなと。

――描き方において、紙メディアとの違いはどんなところにありますか?

東村 描く流れは今までと変わらなくて、紙のマンガと同じようにページごとに描き、コマをバラして縦に組み立てています。

 違う点といえば、縦に展開していくため、セリフをメインにしているところかな。キャラクターたちが会話していくだけの、いわゆる“顔マンガ”にしてほしいとウェブトゥーンから最初に言われました。

「LINEマンガ」偽装不倫 #1より ©東村アキコ ©YLAB/LINE