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財団理事長は催涙スプレーをかけられる等の被害
癒やし財団に対する韓国社会の仕打ちにも醜いものがあった。財団は日本政府が資金を拠出し、韓国人スタッフが運営する形で活動していた。当時の財団理事長だった金兌玄(キム・テヒョン)は、反対派の男性から催涙スプレーを噴射された。更に家族が脅迫を受けるなど散々な目に遭わされ、辞任に追い込まれた。
「理事長は精神的なショックが大きく、その後外出することも出来ない状態になってしまったそうです。財団スタッフも脅迫や嫌がらせを何回も受けていると聞きます。財団は真摯に支援活動を行っており元慰安婦から感謝も受けているのに、そうした状況はあまりに理不尽です。問題は正しい事実を報じようとしない韓国メディアにもある」(韓国人ジャーナリスト)
行方が明らかにされない5億円
前述のように多くの元慰安婦が支給金を貰い、癒やし財団の活動を受け入れてきた。今回の財団解散ははたして元慰安婦の総意だったといえるのだろうか。日本が拠出した10億円のうち、財団には5億円余りが残るが、その行方も明らかにされていない。
「日韓合意を無視し、お金も返さない。韓国政府のやっていることは詐欺行為といっても過言ではない」(前出・外務省関係者)
本来であれば癒やし財団の存続については、元慰安婦たちの声を十分聞くのが人道的な考え方ではなかったのか。しかし韓国政府は、実被害者たちの気持ちを無視するかのように、政治家や市民活動家が唱える反日イデオロギーを押しつけてきた。
ウソと欺瞞の末に癒やし財団は解散に追い込まれたのだ。