あと1年ほどに迫った東京オリンピック。会期は2020年7月24日~8月9日の17日間(22日から始まっている競技もあり)で33競技339種目が行われる。カレンダーにも変化がある。「海の日」は7月20日から23日に、「体育の日」は名称が「スポーツの日」に改められ10月12日から7月24日に、「山の日」は8月11日から10日にそれぞれ移動し、連休が増える。これはより観戦しやすくするための祝日移動といえる。いずれにせよ多くの人々が東京へ押し寄せることになる。
2019年5月9日からスタートした観戦チケットの抽選受付も大いに盛り上がり、各競技とも申し込みが殺到した。6月20日に抽選結果が発表され、購入希望者は7月2日までに手続きを完了させる方法がとられた。
ところが、遠方の購入者から困惑の声があがっている。観戦チケットをゲットしたものの、ホテルの予約ができないというのだ。
なぜ会場周辺のホテルは予約できないのか
実際に会場周辺のホテルを調べてみると、高級ホテルからビジネスホテルまで予約は不可能だった。まだ1年もあるのにあっという間に予約で埋まってしまったのかと思いきや、ある事情があった。とあるホテル関係者によると「会期中の在庫はすべて大会組織委員会に提供している」というのだ。他のホテルも同様で、大会組織委員会が大量に部屋を仮押さえしているとのこと。
その規模たるや国際オリンピック委員会や競技団体などの関係者向けに、東京ベイゾーン(16会場)・ヘリテッジゾーン(11会場)を中心に約46000室という。これでは一般の観戦者が予約できるわけがない。とはいえすでにチケット代金は支払い済みだ。「チケット販売時にホテル予約が困難になる可能性を知らせてくれれば購入しなかった」という声もある。