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釧路が大好きすぎてオレはダメになる

 あのとき僕は子どもだ。頭に来たんだ。こんなことで泣いてたまるか。だけど、にらみつけてる先生の顔がぼやぼやっとなっちゃってさ。涙がぽろぽろ落ちてくるんだ。友達なんかいないんだからひとりで帰ったよ。で、お母さんにも誰にも言わないで自分で考えた。

 オレは釧路を捨てる。釧路が大好きすぎてオレはダメになる。いつも思い出してしまう。もう帰れないんだよ。オレは釧路を捨てる。そのとき、小学3年のノートにでっかく書いた。

 負けるもんか。

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 オレは釧路を捨てる。

 で、勉学にいそしみ立派な経済学者になったんなら文春オンラインの別のとこにコラムを書いてるはずだけど、僕は和歌山で野球を覚えたんだ。少年チームに入れてもらって、野球に救われた。友達が初めてできた、チームワークでがんばった。箕島高校が強いときでね、紀三井寺球場にみんなで見学に行ったよ。

 今日さっき思い出したのはこういうこと。オレはやっぱり釧路を捨てるのがずっとつらくて寂しくて、苦しかったらしいんだ。フタをして、思い出さないようにしてたなぁ。野球とつながると悔しかったのを思い出すみたいなんだ。だから無意識にだと思うけど、釧路市民球場へ足を伸ばさなかった。こんなに釧路が好きで、ファイターズが好きなのにどうかしてたよな。アイスホッケーは見に行ってたんだよ。

 もう、あんなことは乗り越えよう。自分を自由にしてやろう。

 

 ※追記、釧路2連戦、8月28日の始球式に登場したのは新生・ひがし北海道クレインズの上野拓紀、脇本侑也の両選手です。「鍵谷陽平への感謝の言葉 クレインズ存続のためにやってくれたこと」でご紹介した存続署名活動が実って、クレインズはクラブチームとして再生したんです。ホントにすごい! 

 ファイターズは継続してアイスホッケーを支援しています。今週末8月31日、9月1、2日の3連休はいよいよ開幕シリーズです。北海道スポーツの新しい歴史の1ページをぜひご覧ください。最高ですよ! 

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