一代で築いた「ジャニーズ帝国」を残し、7月9日に世を去ったジャニー喜多川氏。だが17日にはジャニーズ事務所がSMAP元メンバー3人への不当な圧力の疑いで公正取引委員会の注意を受けるなど、没後に不穏な動揺も広がる。

 一方でお隣韓国でも、K-POP界を牛耳ってきた「帝国」が揺れ動いている。問題となっているのは、芸能事務所YGエンターテインメント(以下YG)。SMエンターテインメント、JYPエンターテインメントと並ぶ、K-POP3大プロダクションの一角だ。

仁川アジア大会閉会式でパフォーマンスするBIGBANG ©共同通信社

 YGはアーティスト性を追求する独自のプロデュース手法で、BIGBANG、2NE1、BLACKPINKといったトップスターを次々と輩出。2013年に朴槿恵大統領(当時)が訪中した際には、YG幹部が韓国芸能界の代表として経済使節団に加わったこともある。

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 だがそんな栄光も、もう過去の話かも知れない。YGはこれまで所属アーティストがたびたび薬物事件を起こしては、そのつどスキャンダルを押さえ込んできた経緯がある。しかし昨年12月からBIGBANGのメンバーV.Iを巡る一連のスキャンダルが飛び出すと、たまりかねたように巷の批判が噴出。V.Iは今年3月に契約解除を経てBIGBANGを脱退した後、買春及び売春の斡旋、違法な盗撮動画の流布、業務上横領など7つの容疑で検察に送致された。

「BIGBANG」V.Iの謝罪会見 ©共同通信社

 6月にはまたアイドル志望だった女性のリークで、新たな薬物事件が発覚。若手男性グループiKONのリーダーB.Iが2016年にLSDを購入したとして、またしも契約解除、グループ脱退となっている。