ジャニーズ事務所、吉本興業と、相次ぐ巨大芸能事務所の話題が連日ニュースのトップを飾る昨今。その様子はお隣の韓国にも伝わっており、現地紙「韓国日報」が次のように報じている。

「韓国では日本の輸出規制強化措置による韓日の葛藤が連日トップニュースになっているが、日本は異なる。去る17日、NHKの看板ニュース『ニュースウォッチ9』のトップニュースは、日本で最も影響力がある芸能プロダクション、ジャニーズ事務所に関する報道だった。ジャニーズ事務所が会社を去ったSMAPの前メンバー3人の民放出演を阻止するため圧力を加えているという疑いで、公正取引委員会から注意を受けたという内容だ」(7月21日)
 
 そうしたなか大手紙「中央日報」は、ジャニーズ事務所が公正取引委員会の注意を受けた件を「元SMAPメンバーの放送出演を妨害した日本版 “JYJ” 事件」(7月18日)との見出しで報道。記事は元SMAPメンバーへの圧力疑惑を紹介しつつ、一連の経緯が「男性アイドルグループJYJの事例に似ている」として、以下のように伝えた。

「(JYJは)所属プロダクションと法的争いを繰り広げた末に脱退し、新しいグループJYJを結成して活動してきた。以後JYJは世界的なファン層を確立し、最高の人気グループとして台頭。だが各放送局からは締め出されており、影響力のある芸能プロダクションが報復として出演禁止を求めているのではないかと騒がれていた」

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所属事務所が公取委から警告

 JYJとは、2009年に5人組の東方神起から飛び出した3人組。グループ名はメンバーのジェジュン、ユチョン、ジュンスの頭文字だ。上述のように、彼らも古巣の所属事務所、SMエンターテインメント(以下SM)にテレビ出演を阻まれているとして、問題視されてきた経緯がある。SMは、東方神起のほかSUPER JUNIOR、少女時代、EXOらトップアイドルを生み出してきたK-POPの最大手事務所だ。同社も2013年7月、やはり韓国の公取委から、「妨害行為の是正命令」を受けた。

JYJのメンバー3人 ©共同通信社

 SMAPより7年ほど早く、2人と3人に分裂した東方神起。「中央日報」が指摘する通り、両者の共通点は少なくない。だがJYJが現在まで辿った道のりは、元SMAPの3人にとってあまり好ましい先例ではないようだ。