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日本でも不遇のJYJ、ついに2人となる

 SMと3人の間でその後も複数の訴訟が争われたが、2012年11月に両者が結んだ全ての契約を終了することで合意。これでJYJは気兼ねなく活動できるはずだったが、そうならなかったのは前述の通りだ。ドラマなどを除き、JYJがテレビの音楽番組やバラエティに出演することはなかった。

 公取委はSMがテレビ局など26社にJYJ側との出演交渉などを自粛するよう求める文書を送付していたとして、2013年7月に是正命令を下す。さらに2015年11月には、放送番組への出演妨害を禁止する改正放送法、通称「JYJ法」まで成立した。だがその後も状況は、あまり変わらなかったようだ。JYJのジュンスは2018年11月のコンサートで、「兵役期間を含めると、もう9年間(テレビに)露出していない。それなのに芸能人だと呼ばれていいのだろうか」と、辛い心境を語っている。

韓国の水原地裁に出頭するユチョン ©共同通信社

 JYJはまた日本でも、似た境遇に置かれてきた。東方神起の日本でのマネジメントを行ってきたエイベックスは2010年、新しい所属事務所を通じてJYJと契約。だがすぐ両社間で対立が起き、日本でも裁判沙汰となる。JYJ側の一審勝訴を経て2014年に東京高裁で和解が成立したが、その後も日本のテレビで積極的にJYJが起用されるようにはならなかった。

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 最近はメンバー間の不和も囁かれていたなか、今年4月になってユチョンの薬物問題が浮上。ユチョンは所属事務所に契約を解除された上、7月に執行猶予つき有罪判決を受けた。もはや「JYJ」ですらなくなって事実上の解散状態と囁かれるなか、残りの2人はそれぞれのソロ活動に専念中。

 だが8月8日には、ソウル地方国税庁がジュンスに約10億ウォン(約8800万円)の追徴課税を言い渡したとの報道も飛び出した。日本でドームツアーを何度も成功させている東方神起の2人とは、明暗がくっきり分かれてしまっている。
 

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