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メンバー2人が自ら語った分裂劇の舞台裏

 2004年にデビューした東方神起は、すぐにアジア各地で多くの熱狂的なファンを獲得。日本でもNHK「紅白歌合戦」に連続出演、オリコンチャートでもたびたび1位に上る人気を博した。

 だが2009年7月、メインボーカルを含む3人がSMに「専属契約の効力停止」を求める訴えを起こす。その争点の1つが、専属契約期間が13年にも及ぶなどのいわゆる「奴隷契約」問題だ。同年10月にはソウル中央地裁が3人の主張を部分的に認める判断を下し、分裂が決定的に。こうして翌2010年10月、3人はJYJとしてアルバムを発表。翌月には、残る2人が東方神起として活動再開することが発表された。

分裂した韓国の人気男性グループ「東方神起」 ©共同通信社

 この経緯だけ見ると、SMの「奴隷契約」が理由で分裂したように窺える。だがSMは当初から、3人側が進めていた「化粧品事業」が本当の原因だと主張していた。3人とその親たちは某化粧品会社の中国進出に出資し、プロモーションに東方神起のブランドを無断で使おうとしていたという。そこで契約違反だと通告すると、上述の訴えを起こしたというのだ。

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 3人側は反論したが、ほかでもないSMに残った2人が2009年11月に事務所を支持する声明文を公表。2人は「3人の化粧品事業が始まってから全てのことが変わりました」と内情を暴露しつつ、分裂への悔しさをにじませた。