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『デザイナー渋井直人の休日』の原作に癒やされて

――子供のころは漫画家になりたかったそうですね。

岡山 そうなんです。漫画は一通り通ってきた気がします。バトル漫画もギャグ漫画も、少し大きくなってからは松本大洋さんとか。少女漫画はものによりますが、くらもちふさこさんが好きでした。

――『デザイナー渋井直人の休日』の原作漫画は読んでました?

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岡山 はい。あの世界観にめちゃめちゃ癒されていました。絵も素敵ですよね? 渋井さんがとてもチャーミングで、「この人馬鹿だなあ」「ちょっとイタいなあ」と思いながら笑って読んでいると、「もしかしたら、自分にもそういうところがあるかも」とだんだん笑えなくなってきます。ポップに笑えて、肩の力が抜ける気持ちよさもあって、どんなに疲れていても読める漫画です。

 

――主人公の渋井さんは、モテたいとか、後輩にほめられたいとか、人の目を気にしています。岡山さんは気になりますか?

岡山 先天的には、ものすごく気にするほうなんだと思います。でも、その気質が強すぎて、そのままでは生活に支障をきたしそうなので、後天的に自分でも気づかないレベルで、気にしないように体が麻痺させている気がします。自分の意識を鈍感にさせる筋肉が、バキバキにパンプアップされたのかもしれません(笑)。

――それを自覚していることがすごいですね。俳優をしていると客観性が鍛えられるからでしょうか。

岡山 いやあ、どうでしょう? 人前で演技をする以上、客観視しすぎてもできない仕事ですし、俳優って不思議ですよね。極端に客観的なところと、極端に主観的なところがある気がします。

 

「一人で過ごせます。一人ごはんも行けます」

――一人で休日を過ごすことはありますか?

岡山 はい。全然、一人で過ごせます。一人ごはんも行けます。

――一人旅は?

岡山 どうだろう? したことがないですね。旅をするなら友達と一緒がいいのかな (笑)。でも、オードリーの若林正恭さんのキューバの旅のエッセイ『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』を読んで、あんな感じだったら、海外一人旅もいいなと思いました。一緒に行く人によりますが、あまり計画を立てずに、旅先の空気や気分で過ごしかたを決めるほうが好きかもしれません。予想外の展開も含めて、非日常のテンションになれるのが楽しいです。