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『なつぞら』草刈正雄が予告する“最終回直前”の「ウッと涙がこみあげたシーン」

『なつぞら』草刈正雄が予告する“最終回直前”の「ウッと涙がこみあげたシーン」

「あんなことって、なかなかないですねえ……」

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「ついこの間クランクアップしたばかりでね。去年の6月から1年3カ月もかかった撮影だったから、ほっと一息ついているところなんです」

  小花をあしらった『なつぞら』のタイトルロゴがプリントされた水色のTシャツにジーンズ、スニーカーという恰好で、インタビューを行う部屋に颯爽と現れた草刈正雄さん。9月末に迎える最終回に向けて盛り上がりを見せる、NHK連続テレビ小説『なつぞら』の撮影の思い出を穏やかに語り出した。

「なつぞら」では十勝の牧場でなつを育てる

「素晴らしいホン(脚本)に出会えるというのは、役者冥利に尽きます」

「『なつぞら』での僕の役どころは、かつてたった一人で北海道・十勝に入植し、荒れ地を切り拓き、酪農を始めた柴田泰樹(たいじゅ)。広瀬すずちゃん演じる主人公、自分とは血のつながらない女の子・なつを、頑固な性格ながらも、温かく見守る人物です。

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  泰樹は最初こそ本当に頑固なジジイですが(笑)、実は愛情深くて、お茶目なところもあって……なつという少女に出会い、そして彼女が成長していくにしたがって、泰樹も変わっていくんですね。

 

  泰樹自身の開拓者精神も、アニメーション映画をつくるために上京するなつに託す。『漫画か、映画か知らんが……行って、東京を耕してこい! 開拓してこい!』という台詞がありましたが、なつは泰樹の意思を継いで、まさに東京を耕していく――そんなドラマでした。

  大河ドラマ『真田丸』で演じた真田昌幸にも通じますが、一面的ではない、さまざまな側面を持っている人物を演じることができる、そうした素晴らしいホン(脚本)に出会えるというのは、役者冥利に尽きますね。いやあ、もう思いっきり楽しみましたよ!」