「iPhone 11 Pro」の“トンデモなカメラ”を検証してみた

 メインのスマホとしてiPhoneを長年愛用している筆者ですが、昨年暮れからの10ヶ月間、写真撮影だけはGoogleの「Pixel 3」を使ってきました。暗所や逆光などでの撮影に強いことが大きな理由で、当分この2台体制を継続するつもりでした。

 ところがそんな筆者の決意を揺るがす、トンデモなカメラを搭載したiPhoneのニューモデルが登場しました。

 今回はそのニューモデルこと「iPhone 11 Pro」を使い、同じシチュエーションでPixel 3と撮り比べてみました(検証には大画面モデルの「iPhone 11 Pro Max」を使用)。

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今回はPixel 3(右)とカメラ性能を比較します。なお機材の関係で、今回は大画面モデルであるiPhone 11 Pro Max(左)を使用しています

こんなところまで写せる 「超広角レンズ」がすごい!

 ひとつめの特徴は、超広角レンズです。一般的にスマートフォンのカメラは、室内で広い範囲を撮るのはあまり得意ではありません。たとえ壁ギリギリまで後退しても、室内の全景はもちろん、手元のテーブルすら収まらないこともしばしばです。

 しかし本製品では、35mmレンズ換算で13mmという、非常に広い画角のレンズを新たに搭載したことで、驚くほど広い範囲を撮影できます。以下のホテル室内の写真では一目瞭然ですが、監視カメラに匹敵する範囲が写り込んでいることが分かります。

ホテル室内をPixel 3で撮影したところ。iPhoneの広角レンズで通常に撮影した場合もおおむね同等の画角になります
同じ位置から、iPhone 11 Pro Maxの「超広角レンズ」で撮影したところ。120度という視野角で室内の広い範囲がバッチリ撮影できます

 この広い画角を活かせば、室内で仲間や家族とのスナップを撮影するのはもちろん、屋外では空や地面を広く見せるアングルの撮影もお手の物です。旅行先で風景を撮るのも、これまで以上に楽しくなるでしょう。個人的には、これだけでしばらく遊べる印象です。

こちらはPixel 3で撮影した1枚。iPhoneの広角レンズでもこれとほぼ同じ画角になります
同じ位置から、iPhone 11 Pro Maxの「超広角レンズ」で撮影した1枚。上の写真にはなかった手前の案内標識やガードパイプまでしっかり写っています

 また、あまり知られていませんが、この超広角レンズはパノラマ機能との組み合わせにも対応しています。従来のパノラマ機能では、左右240度という広い範囲は撮影できても、上下はかなり制限されていました。しかしこの超広角レンズと組み合わせれば、上下範囲までを広くカバーしたパノラマ撮影が行えます。

iPhone 11 Pro Maxの「超広角レンズ」による1枚。空を広く見せるアングルはお手の物です
こちらもiPhone 11 Pro Maxの「超広角レンズ」による1枚。席に座った状態でこれだけの範囲を写すことができます

「望遠レンズ」も変わらずにしっかり搭載

 一方の望遠レンズについては、iPhone XSシリーズの時点ですでに光学2倍ズームを搭載済みで、またPixel 3もダブルタップで2倍ズームする機能がありますので、それほどのインパクトはありません。実用性はもちろん高いのですが、超広角レンズの驚きにはかないません。

これはiPhone 11 Pro Maxの通常のカメラ(広角)で撮った1枚。これでもそこそこのサイズで撮れますが…
望遠レンズに切り替えると、より表情豊かな1枚が撮れます