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 また、交通サービスも不満の声を聞きます。シンガポールでは空港からタクシーで20分程度(2500円程度)で中心街に着きますが、羽田空港から千代田区までタクシーの場合は定額で6100円程度です。超VIPの場合は、ハイヤーを貸し切ることもできますが、半日借りれば数万円はかかります。

 外国人のクリエーターPaolo from TOKYOがYouTubeにあげた東京で働く平均的なサラリーマンの日常生活「Day in the Life of an Average Japanese Salaryman in Tokyo」が話題になっており、外国人から同情のコメントなどがたくさんついています。通勤や取引先に訪問をするための移動時間が長い、タイムカード、他の社員のコーヒーを入れる、といった雑用が多いことなどが外国人からすると普通には思えないのです。

理由2)教育の場が少なすぎる

 二つ目の問題が教育です。日本の公立の学校ではシンガポールのように幼少期から英語や中国語などの外国語を身につけることができません。また、人口に対してインター校が少な過ぎるという問題があります。インター校を希望する日本人も多いために、アメリカ人がアメリカ系列の学校に入るのにも兄弟の人数などによっては数ヶ月待たされることもあるようです。子供を持つ駐在員にとっては子息の教育は死活問題です。また、お金に余裕のある外国人駐在員は毎日のように子供に習い事をさせたがります。しかし、日本には英語で学べる料理教室やスポーツ教室などがまだまだ少ないのが現実です。

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 私が取材をしたアメリカ人のカリスマ投資家のジム・ロジャーズ氏も子供が外国語を学べないという理由で日本を移住先として選ばず、シンガポールに住んでいます。ただ、日本や日本食は大好きで旅行で来るのはとても楽しいようですが。

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