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ラグビーW杯は“高温多湿” スコットランド代表の「汗まみれ 滑るボール」対策と特訓がすごかった

決勝進出へのカギは「日本の環境に順応すること」?

2019/10/11
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「スクール☆ウォーズ」の「魔法のやかん」はどこへ?

 すると……

「『魔法のやかん』どこへ?」(夕刊フジ9月29日付)

《あの“シーン”をさっぱり見かけない。やかんで水をかけられた選手が起き上がってプレーを再開する光景だ。ファンから「魔法のやかん」とも呼ばれるあれはどこにいった?》

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 さすが、おじさんと相性の良いタブロイド紙である。おじさんの疑問を察知してくれた。

 まず医学的効果だが脳振とう疑いの選手へ水をかける行為は医学的な根拠がなく、それどころか水をかけると短期間に2度、頭部に衝撃を受けることになるため危険だという。

©iStock.com

《2012年から、頭を打つなどして倒れた選手はピッチを離れ、医療スタッフが平衡感覚や受け答えの検査をする制度を導入している。》(夕刊フジ・同)

 さらに「ラグビーをより安全なスポーツにしていく流れの中で、『魔法のやかん』はピッチから消えた」と協会審判部門の人が語る。注目すべきは次のコメント。

「水を運ぶ用具としても、ボトルタイプが主流になったこともあると思いますが……」

 すいません、よく考えれば簡単な理由でした。昔のイメージで更新がストップしたままって恥ずかしい……。

ボールをベビーオイルに浸して練習という「高温多湿」対策

 最後にこの記事を。

「汗まみれ 滑るボール」(読売新聞10月3日)

 今大会で海外勢を悩ませているのが日本の高温多湿の気候。

 その対策のためスコットランドは練習後に41度のお湯を張ったプールに25分つかるよう義務づけ、ウェールズはボールをベビーオイルに浸して練習したという。すごい特訓。

スコットランド対サモア戦 ©AFP/AFLO

 日本の環境に順応することが決勝トーナメント進出へのカギとなりそうだと記事は締める。

 今の天候でそれなら来年の東京五輪で海外勢はもっと苦戦するんじゃないかと思ったが、殺人的猛暑は日本人でも無理だとすぐに思い直した。

 ああ、やっぱりここでも東京五輪の暑さが心配になってしまいました。

ラグビーW杯は“高温多湿” スコットランド代表の「汗まみれ 滑るボール」対策と特訓がすごかった

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