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チュートリアル徳井が申告漏れ 金融のプロが答える「これってどうなの?」4つの問題点

番組降板も決定……続く波紋を解説

2019/11/01

 吉本興業は10月26日に公式ホームページで申告漏れが発覚したチュートリアルの徳井義実さん(44)の当面の芸能活動自粛を発表しました。人気芸人がこのようなことになってしまい残念でなりません。「税理士がついていたのになぜ申告漏れ?」「法人を作ると何の節税ができる?」とそもそものところが分からない人も多いと思いますので解説したいと思います。

設立した会社が申告漏れを指摘された問題で記者会見するお笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実さん ©共同通信社

その1)なぜ申告漏れが起きた?

 会社で年末調整の用紙が回ってきたという人も多いかもしれません。会社員だと企業が税金の源泉徴収を行ってくれ、年末調整で1年分の税金の精算をしてくれるために一部の人を除いては確定申告をする必要はありません。源泉徴収や年末調整によって、会社員は面倒な確定申告を自分でする必要がなく、国も確実に税収を取ることができるメリットがあります。フリーランスの場合も報酬から10.21%が源泉徴収されるのが一般です。テレビに出演する芸能人や文化人に対する報酬などもそうです。その後、確定申告をして正しい税額で精算をします。

©iStock.com

 しかし、法人を作ると話は別になります。法人に対して支払う報酬や料金は一般に源泉徴収不要となるからです。そして期末(決算)日から期限内に法人税、消費税等を納めなければなりません。また、法人から役員報酬を受ける場合は年末調整で所得税額を確定させて納税を済ませていれば確定申告の必要はありませんが、年間収入金額が2000万円を上回ると確定申告をする必要があります。今回、徳井さんは法人の納税と個人の納税と両方が申告漏れだったと推測されます。