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2人も大臣辞任 それでも堂々と「任命責任は私にあります」を言える安倍首相の“考え方”

「令和おじさんピンチ」

2019/11/08

genre : ニュース, 政治

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安倍首相からの“裏メッセージ”

 そして今回、新聞各紙が書きたてるのは「ポスト安倍への影響」だ。

 菅氏は新元号発表で知名度を上げてイケイケとなった。ポスト安倍の最有力候補とも報道されてきた。だが、

《菅氏にとって官房長官就任後、最大の逆風とも言える今回の騒動は、首相の後継レースの行方にも微妙な影響を与えそうだ。》(読売・11月1日)

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 ここまで記事をおさらいしてから、安倍首相のあの「任命責任は私にあります」というセリフをもう一度思い出してみよう。

「菅さん、あんまり調子乗らないでね。まだボクが首相だから」というメッセージにも聞こえるのである。

©︎ロイター/AFLO

 政治記事を読む楽しみは人間のぶつかり合い、探り合いを読む楽しみでもある。

 こういう政策抜きの新聞の「政局」記事を嫌う人も多いだろう。しかし実際に政治を動かしているのが人間である以上、そこに見え隠れする感情を読むことも大事なことだと思う。時には政治家の器量を図る役目も果たす。

 今回読み取れるのは首相の任期が見えてきた今、もしかして安倍首相と菅官房長官、ギクシャクしてない? ということだ。

 それにしても「任命責任」は本当にどこに消えたのか。

2人も大臣辞任 それでも堂々と「任命責任は私にあります」を言える安倍首相の“考え方”

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