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2人も大臣辞任 それでも堂々と「任命責任は私にあります」を言える安倍首相の“考え方”

「令和おじさんピンチ」

2019/11/08

genre : ニュース, 政治

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小泉進次郎氏も「菅さんがそこまで言うなら」で入閣

《9月の改造で初入閣した菅原、河井両氏と小泉進次郎環境相の3人は、党内で「菅印」とみなされてきた。》(毎日・11月1日)

《小泉氏も入閣後は歯切れの良い発言が消え精彩を欠く。細田派中堅は「進次郎もこけてるし、菅さんの力は落ちるだろう」と指摘した。》(同)

 この部分を読んで、私は小泉進次郎氏が入閣したときの記事を思い出した。9月12日の読売新聞を抜粋する。行間を味わって読んでみてください。

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《先の参院選直後、首相は「今回、小泉氏の入閣はないだろう」と周囲に語った。もともと2人には距離があった。小泉氏は2012年と18年の総裁選で、首相と争った石破茂・元幹事長に投票した。15年には、官房副長官など要職への起用に小泉氏が難色を示したこともあった。》

小泉進次郎氏 ©文藝春秋

 安倍首相はもともと進次郎を快く思っていなかったという。だが、

《小泉氏と同じ神奈川県選出で関係が近い菅官房長官は、小泉氏の起用の可能性を探っていた。菅氏には「今回は打診に応じる」との読みがあった。小泉氏が先月7日に首相官邸を訪れ、フリーアナウンサーの滝川クリステルさんとの結婚を首相と自らに報告したことを閣僚経験への意欲の表れとみていたためだ。》

 首相官邸を訪れて結婚報告をしたことが「閣僚経験への意欲の表れ」というなら、あれはやはり進次郎の公私混同だったことになる。セクシーな公私混同。

「即位礼正殿の儀」に参列 ©JMPA

 つまり、読売の内幕記事を読むと首相は「菅さんがそこまで言うなら」的な抜擢だったことがわかる。それは進次郎だけでなく菅原、河井両名もそうだったのだろう。