昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2016/01/09

genre : エンタメ, 読書

揺るがずお勧めできる本を

新井見枝香さん、自らの名前を冠した新井賞作品、
『朝が来る』とともに。

【本の話WEB読者にオススメ】

 新井さんのオススメ本は、辻村深月さんの『朝が来る』(文藝春秋)。芥川賞・直木賞の時期に合わせて新井さんが独自に発表している「新井賞」受賞作品(2015年7月)※。爆発的にヒットしないのが不思議なくらいいい本、こういう本をもっと売りたいと、新井さんの似顔絵を付けた「新井賞」帯を巻いて猛プッシュしている。池袋本店や前任地の有楽町店ほか、新井賞作品を芥川賞・直木賞と合わせて展開してくれる店舗もあり、少しずつだが新井賞の認知は広がっている。

※『朝が来る』は、その後、2015年12月に静岡の書店員・図書館員が選ぶ第4回静岡書店大賞(第3回授賞式は過去記事参照)の小説部門大賞にも選ばれている。

新井賞は、『朝が来る』で3作品目、
まもなく(2016年1月)第4回も発表予定。

 作家さんを呼んでファンと近しく語り合う、「新井ナイト」という名前のイベントも定期的に開催している。ネット掲示板やSNSでは、匿名でプラスもマイナスもいろんな意見が飛び交う。書店だって企業なのだから、担当者が代わったら継続しない属人的な対応はよくないと言われることもある。それでも、どんなに言われても揺らがない、本当にお勧めしたい作品については、自分の名前を出して、責任を持って勧めたいのだと、新井さんは言う。

 三省堂書店池袋本店は、まずはよいスタートを切れたのだと思う。もちろん、課題も多い。企画編集棚をどう魅力的に常に新しくしていくか、上層階にどうお客様に来ていただくか、開店の話題で集まったいちげんさんをどう顧客にしていくか、普通の売場(編集棚やフェア以外)からどう売っていくのか、これからが勝負だ。それでも、「本店」という覚悟をもって池袋に出店し新しいチャレンジを始めた三省堂書店を、それぞれの責任で新しい場を作っていく新井さんをはじめとしたスタッフの皆さんを、本好き・本屋好きとして応援したい。そして何より、読者のひとりとして、池袋のあの場所に本屋があること、居心地のいい素敵な本屋があることを、素直に喜びたい。

三省堂書店池袋本店
住所 東京都豊島区南池袋1-28-1
西武池袋本店 別館地下1階・書籍館地下1階~4階
営業時間 10:00~22:00
URL http://ikebukuro.books-sanseido.co.jp/
Twitter https://twitter.com/ikehon_sanseido

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー