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“ひな壇芸人”フジモンが明かす「ガヤの流儀」

“テレビっ子”藤本敏史が語るテレビのこと #2

収録の後半にガヤがぐんぐん増えてく。勝手な使命感です

――仕切り役をやりたい思いはないんですか?

藤本 今度、TBSで通販番組ですけどやらせてもらえるようになったんですよ(※『キニナル金曜日』)。それは嬉しかったですね。でも、どこかでスペシャリストに任せておいたらいいなというのはありますね。やって楽しいのは、ガヤをやってる時で、自分の中で一番のホームは「ひな壇」だとは思います。番組の良し悪しにあまり関係ないというか、そこで自由にやらせてもらってるのが一番楽しいですね。

 

――MCはどうしても使命感がありますからね。

藤本 そうですよね。ガヤ的な言葉も入れてやれないこともないんでしょうけど、ちゃんと仕切らなきゃいかん、番組を進めていかないといけないというのがあるのでね。ただ、使命感で言うと、ひな壇の時もあるんですよ。特番とかになると4~5時間かかる収録がザラなんですよね。そうするとどうしても後半になるとみんな疲れてきちゃう。そういう時、自分の中で勝手に「盛り上げろ」という使命を受けてる感じがして、口数がめちゃくちゃ多くなってるんですよ。なんか周りの人を疲れさせたらあかんと思って、笑いでなんとか乗り切ってもらおうと、後半ガヤがぐんぐん増えてく。勝手な使命感です、誰にも頼まれてないのに。それをスタッフさんがね、藤本、頑張ってるなと思ってくれたらいいと思うんですけどね。

――ご自分が出てらっしゃる番組は見直したりするんですか。

藤本 見ますね。ここが使われるんだとか。見ながら、ここでこれを言ったらよかった、なんであの時に出来なかったんやろというので悔しい思いをすることは、やっぱり多々ありますね。編集に助けられることも多いです。逆に、それはそうじゃないねん、あそこを使ってくれなかったかというのもあるんですよね、やっぱり。それは尺の問題とかあるので、しょうがないんですけど。ガヤっていうのは、やっぱり編集で切りやすいんですよね。下手な鉄砲みたいなところもあるんですけど、雑踏に紛れることが多いのでどうしてもね。だから、たまにボソッと言ったところを、パッと使ってテロップしてくれたりすると、スゴくありがたいです。自然に出るガヤみたいなのがあるんですよね、ボソッと。そんなに声もはってないガヤをテロップにしてくれたりすると、ありがとうございます! ってなりますね。

家で「小物感が半端ないよね」って言われる(笑)

――藤本さんのガヤは独自の域に達していると思います。

藤本 ガヤもね、たまにちょこちょこ主役になったりもできるんだぞというのが、ちょっと世間にも分かってもらえたかなとは思うんですけどね。

――奥さまから、ガヤの評価とか受けるときはあるんですか。

藤本 それは一緒に見てて、笑ってくれる時がありますね。ただ、僕がひな壇でワーとやってるのを見て、「小物感が半端ないよね」と。

――厳しい!(笑)

藤本 それはしょうがないと(笑)。そう見えるわ。長年それでやってきたんだから、しょうがない。今更キャラ変できないと。MCみたいに落ち着いて進行するわけでもなく、この年になってもわーっと言ってるので。僕、それでいいと思うんですけどね、それは。自信を持って小物感をお届けしてます(笑)。

 

ふじもと・としふみ/1970年大阪府寝屋川市生まれ。NSC大阪校8期生。89年、原西孝幸と「FUJIWARA」結成。

写真=榎本麻美/文藝春秋

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