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2016/08/13

genre : エンタメ, 読書

いつかまた、どこかの本屋さんで

【本の話WEB読者にオススメ】

 川瀬由美子さんのオススメ本は、詩人の荒川洋治さんの本にまつわるエッセイ『過去をもつ人』(みすず書房)。いわゆる書評集ではなく、幅広く本について書いてきた文章を集めたものだ。難しい文章ではないが、本を読むことについての洞察に満ち、紹介されている本を読みたくなる好著。

 そんなお話を聞きながら、たらば書房は、幅広く本について考え、難しい理屈ではなく、日々の仕入れ、日々の陳列、日々のコミュニケーションの中で取り組んでいるスタッフによって、そこに並ぶ本が読みたくなる、魅力的な本屋さんになっているのだなと感じた。
 

川瀬由美子さんのオススメ、『過去をもつ人』。

 改めて、一番好きな本屋さんはどこだろう。たらば書房ももちろんいい。とても好きな本屋さんのひとつだ。だが、この取材を通して知った本屋さん(45店舗!)はどこも魅力的で、どこも特徴的で、知的で、多様で、安心できて、好奇心を満たし、心地よい空間が、誰に対しても開かれている。お話をうかがった書店員さんは(合計43名、2回取材した方が2名)、皆それぞれの、工夫と、努力と、本への愛情があった。ここで取材した本屋さんは、どこも、また行きたい、近所なら通いたい、そこへ行くために旅行する価値がある、大好きなお店ばかりだ。つたない取材と文章で、その魅力を伝えきれなかったところもある。ここで紹介できなかった本屋さんも多い。行きたいと思いつつまだ行けていない本屋さんも、取材したいと思いつつ、距離やタイミングや取材側の都合(「まだその店の話を聞く準備ができていない」=「取材者の実力が伴っていない」ことも含めて)で果たせなかった本屋さんもある。

 さて今回、「週末の旅は本屋さん」の連載は最終回です。行けなかった本屋さんも含めて、まだきっと素敵な本屋さんがあるに違いないので、読者の皆さんもお近くの、旅先の本屋さんをのぞいてみてくださいね。

 最後に、この取材を通じて、お忙しい中お話をうかがった書店員の皆さん、不慣れな筆者に力強い支援をいただいた文藝春秋の編集、校閲、営業の皆さん、読んでくれた読者のみなさん、読んでくれた上に感想や、ご意見や、「いいね!」や「シェア」をいただいた皆さん、そして、取材や執筆で出歩きがちな筆者を支えてくれた家族に、深く感謝を記して、連載終了のご挨拶としたい。

 

 ありがとうございました。

 いつかまた、どこかの本屋さんで。

自転車で。家に帰るまでが旅ですよ。

たらば書房
住所 神奈川県鎌倉市御成町11-40
営業時間 平日・土曜9:30~21:00、日曜・祝日10:00~19:00

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