「いまは子どもを授かろうと思ったらWILL、つまり強い意志が必要です。奥さんはお腹を痛めるわけですからやっぱり強い意志を持っている一方で、旦那さんの理解が追いついていない夫婦も多い。俺は体外受精で辛い思いをする妻を見てきたので、やっぱり男がしっかりしないといけないと実感しましたね」

 こう語るのは体外受精で3人の子どもを儲けたダイアモンド☆ユカイ氏だ。

いまや生まれる子どもの16人に1人が体外受精

 精子を女性の体に注入する人工授精に対し、体外受精は体内から取り出した精子と卵子で受精を行い、受精卵を子宮に戻すことをいう。

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 日本産科婦人科学会が行った最新の調査によれば、2017年に体外受精で生まれた子どもは約5万6000人で、過去最多を記録。これは同年に生まれた子どもの16人に1人の割合に当たる。

 今回、それぞれ体外受精で3人の子をさずかった石田純一氏とユカイ氏が、男性が体外受精にどう向き合うべきか語り合った。

©文藝春秋

3回の体外受精で長男を授かった石田氏

ユカイ 前から不思議に思っているんですが、不妊治療や体外受精というと、女性だけに原因があると思われがちですよね。

石田 実際、男性だけに原因があるケースは24%、男女両方に原因があるケースも24%とされています。つまり約半分は男性にも原因がある。にもかかわらず、ユカイさんが言うように、男性不妊が理解されているとは言いがたい。

石田家の七五三

 石田氏は55歳で東尾理子さんと結婚したが、2年が過ぎても子どもができなかったことから、専門のクリニックを受診したところ、「普通は1億個ある精子が3000万個しかない。あなたが原因よ」と告げられたという。

石田 老化による精子の減少や運動量の低下に加えて、睾丸に静脈瘤があることも判明しました。それで、ガラス管を使って直接卵子に精子を入れる顕微授精に取り組むことにしたんです。

 その後、石田氏は3回の体外受精を行い、2012年に長男・理汰郎君を授かることができた。