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オリンピックは「夏フェス」だ!

 脚本執筆前は、オリンピックの魅力がよく理解できなかったと明かした宮藤氏。だが、取材を進めていくうちにその楽しさに気づいたという。

宮藤 田畑(政治)さんが「ロサンゼルスの選手村はとにかく楽しかった」と書き残していて。黒人も白人も有色人種もごっちゃになって、どこの国かも何の選手かも分からない人達が談笑していたと。それを読んだ時に、「お祭りじゃん」と思ったんですよ。僕がよく参加する夏フェスのイメージが出てきて、すごく理解できたんです。

 それを受け、北島氏は自身の“オリンピック観”をこう語る。

北島康介さん  ©共同通信社

北島 僕にとっては小学校の運動会をどんどん大きくしていったのが、オリンピックでした。運動会の会場で感じるワクワク感とドキドキ感、お父さんやお母さんに見に来てもらって楽しませたいという気持ち――そういうものの延長線上で、僕はずっと水泳を続けていたので。自分が強くなることで自分自身も喜びたいし、周りも楽しませたいという思いが根本にあるんです。

「お祭り精神」を思い出そう

『いだてん』第37話では、オリンピックの東京招致に尽力した嘉納治五郎(役所広司)が、興奮気味にこう語っていた。

「これから一番面白いことをやるんだ、東京で!」

「皆が驚く、皆が面白い、そんなオリンピックを見事にやってのける。これこそ一番!」

 宮藤氏の言葉は、嘉納治五郎の台詞と重なっている。

新国立競技場  ©AFLO

宮藤 当時のシンプルな「お祭り精神」を、皆が少しでも思い出せたらと思います。だって、これまで以上に多くの外国人が来日するんですよ。「東京、楽しかったな」って帰ってほしいじゃないですか。オリンピックなんか……って捻くれる気持ちも分からなくはないけど、東京でやるって決まったんだから、楽しんだほうがいいじゃん、って。そういう思いが根底にあって『いだてん』を書いていたので、皆で楽しさを共有できれば嬉しいです。

 ついに2020年――。東京オリンピックの年が幕を開ける。

出典:「文藝春秋」1月号

 北島氏と宮藤氏の対談「オリンピックはでっかい運動会だ」全文は、「文藝春秋」1月号および「文藝春秋digital」に掲載されている。

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