オリンピックでもっとも注目が集まるのはやはりメダル数。日本が最初に参加した夏季大会、第5回ストックホルム大会(1912年)ではゼロだったが、前回の第31回リオデジャネイロ大会(2016年)では史上最多の41(金12、銀8、銅21)のメダルを獲得している。
しかし、これは必ずしも実力がアップしたことを意味しない。競技・種目数がうなぎ登りに多くなっているのだ。第1回アテネ大会(1896年)では、わずか43種目だったが、2020年の第32回東京大会では339種目と、8倍近くに増えている。前回の第18回東京大会の163種目と比べても倍以上だ。
金メダル最多記録、東京とアテネの違い
第18回東京大会では、現在も最多記録である16の金メダル(2004年の第28回アテネ大会も16)をはじめ、全体で29のメダルを獲得した。これを種目数で割ると、金メダルが9.8%、メダル全体で5.9%である。リオデジャネイロ大会なら、金メダルが3.9%、全体が4.5%となる。ちなみに金メダルの最多記録タイである第28回アテネ大会の金メダル16は、割合で言えば5.3%にしかならない。