いまから80年前のきょう、1937年5月6日、ドイツの飛行船ヒンデンブルク号が大西洋定期航路の終点である米ニュージャージー州のレークハースト海軍飛行場に着陸する際、大爆発を起こし炎上、36名の死者を出した。

 ドイツのツェッペリン飛行船会社が製造したヒンデンブルク号は、全長245メートル、総浮力23トン、90人以上を乗せられる巨大飛行船である。その前年に大西洋定期航路に就航し、その21回目の飛行時に事故が起こった。その原因は、浮揚のため、ヘリウムガスより引火しやすい水素ガスを使っていたためであった。大量・長距離輸送で期待され、航路を広げていた飛行船だが、この事故により信頼を失い、公共輸送機関としての役目を終えることになる。

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 余談ながら、イギリスのロックバンド、レッド・ツェッペリンのデビューアルバム『レッド・ツェッペリンⅠ』(1969年)のジャケットには、ヒンデンブルク号爆発事故の記録写真を点描したものが使われている。