ギャンブルや女性は刺激が枯れない
――「ギリギリのところで勝負している感覚」を追い求めているように感じますが、それはプライベートでも変わらないのですか?
坂上 そうですね。僕はもうすぐ50歳になりますけど、映画を観ても、音楽を聞いても、何かと似ていると感じる年齢なんだと思います。そうなると、どんどん刺激が得られにくくなっていくんですが、刺激を求める感覚は消えてないんですよ。ただ、それを自力で呼び起こすのはすごく大変な作業で。
その点でいうと、ギャンブルとか女性ってあまりにリスクが高すぎるから、刺激が枯れないんですよね。だから、休みになったらタクシーを拾って、平和島に行くんですよ。その途中で、やっぱり多摩川じゃないの?と思い、多摩川に変更するかどうか悩んで、いや初志貫徹だろうって平和島に行く。
そして僕と同じようなギャンブル好きに囲まれて、ギラギラした雰囲気の場所で「ごめんなさい、50歳まで生きてしまいました」と思いながら、「もう一回、ダメなことさせてください」とお願いして金を賭ける。僕は根っこがクズなんで、これに勝る快感ってあるのかなと思います。そうしてあり金がなくなって、なんで多摩川いかなかったんだろう……と後悔する(笑)。
女の子も勝負も「1勝」が大事
――女性に関しても、「お持ち帰りをしようとしたけど1勝9敗だった」という記事を拝見しました。この記事を読んで、ユニクロの柳井正社長の著書『一勝九敗』を思い出しました。
坂上 ええ!? その比較はしないで(笑)。柳井さんと僕の1勝9敗はぜんぜん違いますよ!
――負けても勝負し続けるという点では、一緒だと思いました。
坂上 確かに、張り続けないと勝てませんからね。女の子も口説き続けなきゃ落ちないし。ちなみに、僕は、1 勝9敗でも懐具合としてはチャラか、プラスになるような賭け方をするんですよ。だから1勝9敗といいながら、1勝するほうが大事というか、9回負けたとしても1勝すればいいんですよね。女の子だって9回取り逃がしていたらパンッパンになってるわけで、僕に付き合ってくれた1人のありがたみといったら!
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坂上忍/1967年生まれ。テレビドラマの子役としてデビュー。芸能プロダクション「アヴァンセ」を総合プロデュースする他、数々のテレビ番組で活躍。「バイキング」(毎週月〜金 11:55-13:45放送 フジテレビ系)ではMCを務めている。
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『坂上忍流ディープな夜遊び』(Amazonプライム・ビデオにて絶賛独占配信中、毎週金曜更新)
坂上忍が本気の夜遊びを敢行。ギャンブル、歓楽街など「ディープな」場所でハメを外しまくる。地上波では放送できない密着ドキュメンタリー。
amzn.to/2jsWD7x
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構成:川内イオ 撮影:榎本麻美/文藝春秋