1ページ目から読む
2/3ページ目

その2)ソフトのシリアル番号メモなど3万以上のファイルが復旧

 2本目のハードディスクはヤフオク!で購入したもの。出品時の説明には「フォーマット済み」とあり、診断ソフトによる総運転時間は12000時間ちょっと。1年365日フル稼働すると8760時間なので、かなり利用期間の短い品です。あとで分かったことですが、出品者は不用品買取を行っている都内近郊の業者で、回収したPCをバラして使えるパーツを販売していると見られます。

2本目のハードディスク。ヤフオク!で購入。ドライブはWestern Digital製

【検証結果】

 NTFS形式でフォーマットされており、スキャンの結果およそ3万6000個のファイルが検出されました。多くはWindows XPのシステムファイルですが、CAD関連のEラーニングソフトがインストールされていた痕跡があり、ソフトウェアのシリアル番号を書き留めたテキストファイルも発掘されました。ファイル数が多い割に個人を特定できるデータは皆無で、業務用途で使われていたPCから抜き取ったハードディスクだと推測されます。

ADVERTISEMENT

もとが内蔵ドライブのせいか、OS関連のファイルが大半。中には自分でメモしたとみられる、ソフトウェアのシリアル番号を直に記したテキストファイルも……

その3)きちんとデータ消去済みで復旧は行えず

 最後の1本は、秋葉原のジャンクショップで購入したもの。このショップは中古販売ではかなりの老舗で、店頭には「商品をお安く提供するため未チェックまたは簡易チェックでの販売」であると明記されています。こちらも総運転時間などのステータスは表示されておらず、本体には「データ消去済」とのシールが貼られています。

3本目のハードディスク。秋葉原のジャンクショップで購入。ドライブは東芝製

【検証結果】

 Windowsマシンに接続した状態では未フォーマットで、強制的にスキャンを行なってもファイルは検出不可。念のため他の復旧ツールも使用しましたが、こちらもファイルの検出件数はゼロ。ジャンクショップ店頭では未チェックまたは簡易チェックのみとされていましたが、きちんと消去処理が行われているようです。個人間で譲渡するレベルであれば、十分に対策されていると言えます。

Recuvaではファイルシステム不明でスキャン失敗、ほかの復旧ソフトでも同様の結果でした。個人レベルでは十分な対応と言っていいでしょう