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トヨタが推し進める大再編でハイブリッド専用車はどうなるか

 トヨタは今、日本に5000ほど展開している販売店網の大再編を推し進めようとしている。トヨペットだネッツだという販売チャンネルを統合、全店全銘柄の取り扱いを基本として販売店舗数を縮小。それに伴い2025年までに販売車種数も約半分に削減して市場の成長鈍化に対応しながら、得られた土地や人的な余力はサブスクリプションやシェアリングといった新たなモビリティサービスに活用しようという思惑だ。たとえばアルファード&ヴェルファイアといった顔違いの兄弟車は、ひとつに束ねられることになるだろう。

 そうなった時、たとえばプリウスやアクアといったハイブリッド専用車は果たしてどうなるのかという点は悩ましい問題だ。たとえばアクアの役割はヴィッツ(この2月からはヤリスとして登場する)のハイブリッドが果たしてくれる。同様に、プリウスの役割はカローラのハイブリッドが担えるのではと検討されても不思議ではない。

プリウスを生産するトヨタの工場(愛知県豊田市) ©getty

2020年、プリウスの存在意義

 登場から20年以上の時が経ち、異端から売れ筋ど真ん中へとハイブリッドテクノロジーは進化した。そこに邁進する日本車を奇異な目でみていた外国勢も、今やそれを盾にしなければ環境規制はクリアできない状況だ。つまるところプリウスは人々や社会の意識を変え、ハイブリッドが当たり前のものとなるうえで大きな貢献を果たした。その名と功績は世界に浸透している。

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 とあらばプリウスは、世界に現実的かつ圧倒的な環境性能を提示し続けるトヨタの看板として、台数維持がゆえの妥協を捨てて尖った精鋭に立ち戻るべきなのかもしれない。2020年はプリウスにとっても自らの存在意義を考え直す正念場になるのではないだろうか。