ビール腹は2週間で引っ込む!
また、お酒を飲む人は、晩酌のときにはごはんを抜くなどして、その分のカロリー摂取を減らす必要があります。500mlのビールまたは1合半の日本酒で、ごはん1杯分ぐらいのカロリーがありますので、お酒をたくさん飲めば、あっという間にごはんを何杯も食べたのと同じことになってしまいます。ですからお酒の飲み過ぎにも注意です。
ちなみに、お酒好きの人にはビール腹が多いのですが、これはカロリー過多だけが理由ではありません。吉田医師によると、アルコールをたくさん摂ると副腎から内臓脂肪の蓄積を促す「コルチゾール」というホルモンが過剰に分泌されるとのこと。ビール腹は、お酒をやめれば2週間ほどで引っ込むそうですので、しばらく断酒してみるのも、いいかもしれません。
食後の過ごし方が大事! ランチのときの一工夫
食事やお酒の量を控えるだけでなく、体を動かすことも大切です。吉田医師は患者さんに、「食べたらすぐに体を動かせ」と指導しているそうです。なぜなら、食べた分をエネルギーとして消費すれば、血糖値の上昇が抑えられ、ダイエットにも効果的だからです。
食後にウォーキングや筋トレをするのが理想なので、お勤めの方々はランチのときに少し遠いお店まで歩いて行ってみたり、お弁当を食べた後に壁にもたれてスクワットなどしてみてはいかがでしょうか。椅子に座ったまま手足をブラブラさせるだけでもいいので、とにかく食後は動きましょう。
血糖値の上昇を抑えるだけでなく、筋肉量を維持するためにも運動をすることは大切です。極端な食事制限をして1ヵ月で5~10kgもやせる人がいますが、吉田医師によるとこのような人は、血糖値が改善しないことも珍しくないとのこと。なぜなら、急激なダイエットをすると筋肉も一緒にやせてしまうからです。
エネルギーの消費量は筋肉が一番多いので、筋肉がやせてしまうと基礎代謝量も落ちてしまいます。すると、エネルギーが十分消費できずにたくさん余ってしまい、血糖値が上がりやすくなります。ですから、ダイエットをするならば極端なことをせず、運動で筋肉を維持しながら少しずつやせることが大切なのです。
初期なら高血圧や糖尿病も薬を飲まずに改善できる
生活習慣を要因とする高血圧や糖尿病は、初期ならば薬を飲まずに食事や運動だけで大幅に改善する可能性があります。しかし、何年にもわたって高血糖を改善できないままでいると後戻りできなくなり、神経、目、腎臓に合併症が出て、脳卒中、心筋梗塞、がん、認知症などのリスクが高くなります。
さらに、太り過ぎのためにひざや腰を痛めてしまうと、歩きづらくなって余計に健康を害してしまう恐れがあります。こうした事態を防ぐためにも、体重を落とすことが大切です。体を軽くして足腰の筋肉を鍛えれば、ひざや腰の痛みも改善が期待できます。
これまでもダイエットにチャレンジしたのに、失敗続きという人が多いと思いますが、これを機会に気合を入れ直して、リベンジしてみてはいかがでしょうか。私も不完全ながらチャレンジして、最近やっと1kgほど落ちました。
参考文献:吉田俊秀著『血糖値を自力で下げるたった4つの方法』(宝島社)