優しい者が勝つと書く「優勝」もあるのではないだろうか
そしていよいよ第6戦はここまで無敗の田中将大投手が先発である。序盤に2点を先制した時点で正直僕自身も決まったと思った。しかしそんなに甘くはない。ポストシーズン無安打のロペスに同点ホームランを浴び、またまた当たってなかった高橋由伸が逆転タイムリー、結局4−2で敗れてしまった。普通のチームなら、ここまで負けなかった大黒柱が最後の最後で負けてしまったら、第7戦に悪影響が出て当然である。しかし、楽天イーグルスにとっては田中投手に向けての過去最大のDパワーが発生することになる。160球完投した事もプラスに働いたのだろう。強力なDパ ワーがチームに生まれた!
ここまで田中におんぶに抱っこだったじゃないか、今度はみんなでアイツを助ける番だっ! 見事に巨人の二連覇を阻止、球団創設9年目にして日本一を手に入れた。
高校野球中継のエンディングテーマを長きに渡り歌われていた西浦達雄さんは言った。「優勝」という二文字は優れた者が勝つと書く、と。しかし、もしかしたら、優しい者が勝つと書いて「優勝」、そんな優勝もあるのではないだろうか。
2013年同様、今シーズンもDパワーが、優れた者を凌駕するかもしれない。
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